2023年のNHK大河ドラマ『どうする家康』では、松本潤が徳川家康を演じる。これまで数々のドラマや映画の題材となってきた家康。大河だけでも24作品に登場しており、描かれ方や誰が演じるかで家康像も異なっている。
「大河ドラマで描かれる家康は、主に2パターンに分かれる」と言うのは、時代劇研究家のペリー荻野さんだ。
「家康は誰の目線で描かれるかで変わってきます。ひとつは家康サイドを主役にした場合。こちらは戦国乱世を治めたリーダーとして描かれます。代表的なのは、滝田栄さん(72才)が家康を演じた『徳川家康』(1983年)。
一方、豊臣側から見ると家康は敵役。特に真田幸村(信繁)の最後の敵ですから、幸村が出てくる作品ではダークなキャラクターとして登場します。『天地人』(2009年)の松方弘樹さん(享年74)や『真田丸』(2016年)の内野聖陽さん(54才)がそうですね」(ペリーさん・以下同)
“家康俳優”としておなじみの俳優もいる。
「家康は、『タヌキおやじ』と呼ばれるように、ずるがしこいイメージもあります。見た目も丸い感じから、丸顔の俳優が起用されることが多いですね。『独眼竜政宗』(1987年)や『葵 徳川三代』(2000年)で演じた津川雅彦さん(享年78)は、まさに家康俳優の代表格と言えますね」
『どうする家康』の注目人物は誰か?
大河ドラマ『どうする家康』では、どうなるのだろうか? 「今回の大河では画期的な家康像が描かれるのではないか」と、ペリーさんは期待を寄せる。
「やはり、注目は徳川四天王と呼ばれる家臣たち。このドラマでは個性豊かに描かれると思うので、武将たちの名前を覚えてほしいと思います。それと、これまで悪女として描かれてきた築山殿を有村架純さん(29才)が演じることで、また違った側面が見られそうなので、ラブストーリーとしての展開も期待しています」(ペリーさん)
取材・文/廉屋友美乃
※女性セブン2023年1月19・26日号