ライフ

筋肉量維持し脂肪を落とす「オプティマム・ファスティング」成功のポイントと断食後の変化

基本のドリンク

基本となるスペシャルドリンク

 近年、「プチ断食」がブームだが、方法を誤るとリバウンドするばかりか、健康を損なう場合もある。オーダーメードの健康管理や栄養指導を行う坂田武士さんがすすめるのが「オプティマム・ファスティング」だ。

「このファスティングは、筋肉量を維持しつつ、確実に脂肪を落とすことを目的としています。オプティマムとは『最適』『最善』という意味。ファスティングをきっかけに、その後の食生活を見直し、やせ体質に改善していくことがゴールです。『太ったらまたファスティングをすればいいや』では、体質改善になりません。『一生に一度』と思ってトライしていただきたいですね」(坂田さん。以下同)

 その方法を紹介しよう。

成功のポイントは特製スペシャルドリンク

 基本のオプティマム・ファスティングは、前後に準備期と回復期を設けながら、2日間の断食期を特製のスペシャルドリンクで過ごす計4日間のファスティング。ドリンクの材料は自分で準備できるものなのに、栄養価が高い。

「動物性(プロテイン)・植物性(豆乳)それぞれのたんぱく質の相乗効果で筋肉の合成を促進し、豆乳や甘酒に含まれる必須脂肪酸、必須アミノ酸、ビタミンB群、鉄、オリゴ糖が代謝アップを助け、腸内環境を改善するのに役立ちます。特に腸内への効果は、クリニックの便秘外来でも採用されるほどです。適量の糖質と脂質で満足感があるため、空腹ストレスもありません」

 プロテインには、アスリートが摂るものというイメージがあるが、普通の食事よりも体への吸収がよいため、むしろ筋肉量の少ない女性におすすめだという。

「動物性、植物性などいろいろな種類がありますが、最も吸収率のよいホエイプロテインが最適です。ファスティング中は人工甘味料や添加物を摂らないことが望ましいのですが、市販のプロテインはこれらを含むものが多い。なのでネットで『ホエイプロテイン 無添加 人工甘味料不使用』と入力して検索すれば、いくつか商品が見つかります」

 オプティマム・ファスティングを行うと、どんな効果が得られるのか?

「まず、筋肉量を維持しながらエネルギー代謝を活発にして体脂肪を減らします。日常の食事で摂りすぎてしまう糖質を控えることで、血糖値の乱高下やイライラ、集中力の低下を防ぐ効果もあります。糖質の量が適正になると、疲労物質である乳酸の発生も抑えられ、疲れにくくなり、睡眠の質も上がります」

 むやみなファスティングは筋肉だけを落としてしまうが、なぜオプティマム・ファスティングは脂肪だけを落とすことができるのだろうか。

「1つに『短鎖脂肪酸』の働きがあります。腸内細菌のうち、善玉菌から作られる短鎖脂肪酸は、交感神経を刺激して基礎代謝を高め、脂肪を燃焼させるほか、蓄積も抑えてくれる、いま注目の成分です。ドリンクの材料である豆乳や甘酒には善玉菌のエサとなるオリゴ糖が豊富で、短鎖脂肪酸を産生しやすいのです」

 途中、味が単調と感じてきたら、食材を加え、“味変”するのが飽きずに続けるコツだ。

オプティマス・ファスティングの準備

オプティマス・ファスティングの準備

「追い食材」(イラスト/あらいぴろよ)

「追い食材」(イラスト/あらいぴろよ)

関連キーワード

関連記事

トピックス

まだ重要な問題が残されている(中居正広氏/時事通信フォト)
中居正広氏と被害女性Aさんの“事案後のメール”に「フジ幹部B氏」が繰り返し登場する動かぬ証拠 「業務の延長線上」だったのか、残された最後の問題
週刊ポスト
生徒のスマホ使用を注意しても……(写真提供/イメージマート)
《教員の性犯罪事件続発》過去に教員による盗撮事件あった高校で「教員への態度が明らかに変わった」 スマホ使用の注意に生徒から「先生、盗撮しないで」
NEWSポストセブン
(写真/イメージマート)
《ロマンス詐欺だけじゃない》減らない“セレブ詐欺”、ターゲットは独り身の年配男性 セレブ女性と会って“いい思い”をして5万円もらえるが…性的欲求を利用した驚くべき手口 
NEWSポストセブン
遠野なぎこ(本人のインスタグラムより)
《ブログが主な収入源…》女優・遠野なぎこ、レギュラー番組“全滅”で悩んでいた「金銭苦」、1週間前に公表した「診断結果」「薬の処方」
NEWSポストセブン
京都祇園で横行するYouTuberによる“ビジネス”とは(左/YouTubeより、右/時事通信フォト)
《芸舞妓を自宅前までつきまとって動画を回して…》京都祇園で横行するYouTuberによる“ビジネス”「防犯ブザーを携帯する人も」複数の被害報告
NEWSポストセブン
由莉は愛子さまの自然体の笑顔を引き出していた(2021年11月、東京・千代田区/宮内庁提供)
愛子さま、愛犬「由莉」との別れ 7才から連れ添った“妹のような存在は登校困難時の良きサポート役、セラピー犬として小児病棟でも活動
女性セブン
インフルエンサーのアニー・ナイト(Instagramより)
海外の20代女性インフルエンサー「6時間で583人の男性と関係を持つ」企画で8600万円ゲット…ついに夢のマイホームを購入
NEWSポストセブン
ホストクラブや風俗店、飲食店のネオン看板がひしめく新宿歌舞伎町(イメージ、時事通信フォト)
《「歌舞伎町弁護士」のもとにやって来た相談者は「女風」のセラピスト》3か月でホストを諦めた男性に声を掛けた「紫色の靴を履いた男」
NEWSポストセブン
『帰れマンデー presents 全国大衆食堂グランプリ 豪華2時間SP』が月曜ではなく日曜に放送される(番組公式HPより)
番組表に異変?『帰れマンデー』『どうなの会』『バス旅』…曜日をまたいで“越境放送”が相次ぐ背景 
NEWSポストセブン
遠野なぎこ(本人のインスタグラムより)
《自宅から遺体見つかる》遠野なぎこ、近隣住民が明かす「部屋からなんとも言えない臭いが…」ヘルパーの訪問がきっかけで発見
NEWSポストセブン
2014年に結婚した2人(左・時事通信フォト)
《仲間由紀恵「妊活中の不倫報道」乗り越えた8年》双子の母となった妻の手料理に夫・田中哲司は“幸せ太り”、「子どもたちがうるさくてすみません」の家族旅行
NEWSポストセブン
詐称疑惑の渦中にある静岡県伊東市の田久保眞紀市長(左/Xより)
《大学時代は自由奔放》学歴詐称疑惑の田久保市長、地元住民が語る素顔「裏表がなくて、ひょうきんな方」「お母さんは『自由気ままな放蕩娘』と…」
NEWSポストセブン