最近、プロ野球OBたちが次々とYouTubeに参入して人気を博している。『Satozaki Channel』(里崎智也氏=登録者数約58万人)をはじめ、『フルタの方程式』(古田敦也氏=同約55万人)や『清ちゃんスポーツ』(清原和博氏=同約51万人)などが代表例だ。メジャーを経験した上原浩治氏も『上原浩治の雑談魂』(登録者数約60万人)を開設するなどして鎬を削っている。
着実に登録者数を伸ばすチャンネルがある一方で、大物OBでも登録者数に伸び悩む人がいる。現役引退後は辛口評論家として人気のある江本孟紀氏もその一人だ。江本氏は、2021年に『エモやんの、人生ふら~りツマミグイ「江本孟紀」』を開設したが、登録者数は現在、やっと2万人に到達しようというところだ。
江本氏は登録者数を伸ばすために、「YouTuberとして成功している高木豊(登録者数約33万人)やデーブ大久保(同約36万人)から“うちらに乗っかればいいんですよ”と声をかけてもらって、コラボというかたちで助けてもらった」という。
「お互いの話が盛り上がるし、相手のチャンネルの登録者にも私のチャンネルの存在を知ってもらうことができる。自身のチャンネルにゲストを呼べばいくばくかのギャラが発生しますが、コラボだとお互いがお互いのチャンネルに出演するので払わなくていいという利点もあります」(江本氏)
コラボした際に投稿する動画の中身が双方全く同じだと、編集技術があるほうのチャンネルがよく再生されることになる。そのため、2時間の撮影なら最初の1時間と後の1時間に分けて、それぞれが撮りたいテーマを決めて撮影し、違った内容のコラボ動画を投稿するのが定番だという。
コラボは双方にとって大きなメリットがありそうだが、「簡単ではないです」と江本氏は続ける。
「人気プロ野球YouTuberとのコラボ動画を自分のチャンネルで投稿しても、向こうのチャンネル登録者数は大きく増えるのに、こっちは微々たるものなんです。せっかくコラボしてもらって面白い動画が出来上がったとしても、僕のチャンネルを見る層はほとんど高齢者だから、登録まではなかなか行き着かない。それでもコラボはメリットのほうが大きいけどね」