舌鋒鋭いコメントでテレビに引っ張りだこの国際政治学者・三浦瑠麗氏が、窮地にある。夫・三浦清志氏が代表を務める投資会社「トライベイキャピタル」の本社と自宅が、10億円の投資トラブルで東京地検特捜部の家宅捜索を受けたことが報じられ、レギュラーを務めるフジテレビ系『めざまし8』への出演を見合わせることになった。事件について大手紙社会部記者は言う。
「同社は建設の見込みがないのに、兵庫県での太陽光発電所の建設という名目で出資を持ちかけ、約10億円を騙し取ったとして詐欺容疑で刑事告訴されています。家宅捜索後、清志氏は特捜に呼ばれて事情聴取を受けており、今後、さらに捜査が進むとみられています」
だが、夫が抱える問題はこれだけではなかった。「トライベイキャピタル」が出資する太陽光発電事業者が、岩手県奥州市での発電所建設に際して地元住民とトラブルになっていたのだ。
2019年2月4日付で地元紙・岩手日報は「メガソーラー 住民困惑 建設後の水害不安視」との見出しでこう報じている。
〈事業者から説明を受けていない地元住民に困惑が広がっている。(中略)建設後の水害や農業、住環境に与える影響を懸念する声も漏れるが、事業者側からの詳しい説明はないままだ〉
それから4年、建設予定地に行くと、数百メートルにわたり巨大な太陽光パネル群が現われた。「事業者が説明会を開催した上で、2021年10月に工事が完了し、稼働している」(岩手県県南広域振興局土木部担当者)という。
発電所付近に住む住民の声はさまざまだ。「今は電力が足りてないんだし、しょうがない」(70代男性)と受け入れる人もいるが、近くで農業を営む60代男性はこう話す。
「当時は何の説明もないまま工事が突然始まった。その後説明会が何回か開かれて、『定期的に報告を行なう』と事業者から言われたのですが、定期報告はありません」
別の60代男性の話。
「もともと川には堤防があったんだけど、それを突然壊して工事を始めたんです。大雨で川が溢れたら、この辺まで水害を受けるんじゃないかと心配しました」