「異次元の少子化対策」を掲げる岸田文雄首相が、国会で産休・育休中のリスキリング(学び直し)を後押しすると発言し、大炎上している。1月30日にその真意を問われた岸田首相は「私自身も3人の子どもの親。子育てというものが経済的、時間的、さらに精神的に大変だということ、これは目の当たりにしたし、経験もした」と釈明した。ところが、実際には3人の息子の子育ては「ワンオペ」だったことを妻の裕子さんが証言していたのだ。これには世の妻たちから怒りの声があがっている。
『文藝春秋』(2022年3月号)でフリーアナウンサーの有働由美子アナとの対談に応じた岸田首相の妻・裕子さんは、子育てについては広島に一人でいわゆる「ワンオペ育児」だったのかと問われると、〈そうです。子どもが小さい頃は一人が夜中に熱を出したら他の子をどうするかとか、そういう時は結構大変でしたね〉などと答え、〈主人には東京でしっかりやってきてくださいと伝えていました〉と語っていた。同記事で岸田首相が「家庭では聞く力はない」とも明かした裕子さんが、政治家の夫を支える「できた妻」として美談で終わっていたが、一連の岸田首相の子育てをめぐる言動に心がザワつくと語る妻たちがいる。
都内在住の会社員女性(42)は、「こういう夫に一番腹が立つ」と憤る。
「マスコミ業界で働く夫は、長男を出産した時に育休を2か月ほど取得しました。が、実際は助けになるどころか自分のための休暇だと勘違いしているだけでした。事前に趣味の仲間との合宿を計画したり、なかなか行けなかった予約困難なレストランを“平日の夕方なら予約できそうだ”と乳児を連れて行けないようなところなのに予約しようとしたり……。
肝心の子どものお世話は、子どもが泣き止んで機嫌がいい時だけ『可愛い、可愛い』と抱っこしてあやす程度の“おいしいとこ取り”です。ミルクを作っただけで子育てのすべてをやったような顔をして、時間をかけて飲ませるのも後片付けするのも私。休みだからと自由に夜更かしと朝寝坊を繰り返して、子育てに飽きるとパソコンやスマホをいじりだして『同僚に迷惑をかけて育休を取らせてもらったんだから、多少は仕事もしないといけないんだ』と。それだったら育休なんて取らずに、普通に会社に行ってもらったほうがよかったと何度喧嘩になったことか。
岸田首相が育休中の『リスキリング』を後押しすると言っていましたが、まさに夫と同じ感覚で、育休が自分のための時間が増える休暇だと思っているんでしょう。勘違いも甚だしい。本当に子育ての大変さを見て、体験してきた人じゃないなと思いました」