政財界の重鎮、大物歌手・タレントらが顔を揃える異例の大イベントとなった。史上最多の優勝45回を誇る元横綱・白鵬の宮城野親方が、断髪式・襲名披露パーティで見せつけた“カネと人脈”は衝撃的なものだった。
両国国技館が満員になるなか、1月28日に「白鵬引退宮城野襲名 披露大相撲」が開催された。
森喜朗氏、小泉純一郎氏、鳩山由紀夫氏という総理大臣経験者が姿を見せ、断髪式で土俵に上がった面々は吉村洋文・大阪府知事や元NHK会長の海老沢勝二氏らに加え、巨人監督の原辰徳氏、JOC会長の山下泰裕氏といったスポーツ界の大物、小林旭や吉幾三、YOSHIKIら歌手・ミュージシャンなど超豪華な顔ぶれとなった。髷にハサミを入れたのは約280人を数えた。
「断髪式を含めた引退相撲は、幕内を30場所以上務めた力士が国技館で髷に別れを告げる一大イベントです。入場料収入に加え、タニマチから多くの祝儀が集まるため“引退後の活動資金集め”の機会とするのが角界の慣習です」(担当記者)
コロナ禍で観客を入れられないと収入が減るため引退相撲を延期する親方が多くいたが、いよいよ満員の客を入れられるようになり、2021年9月に引退した宮城野親方も満を持しての開催となった。
「断髪式ではタニマチらが髷を少しずつ切っていくが、通常はハサミを入れるのに10万円程度の祝儀を包むのが相場。引退相撲の後にホテルなどで開く襲名披露パーティは会費3万円といったところです。横綱クラスで当日の収入は1億円に届かないくらい、普通は3000万~4000万円で上出来とされます」(協会関係者)
ところが、今回は開催前から「4億円断髪式になる」などと報じられて注目を集めていた。
「VIPラウンジが使えるなどの特典がついた断髪式参加のチケットが100万円で売りに出され、髷にハサミを入れたうえで後日、白鵬と個別に食事ができるチケットは500万円で限定販売された。実際に購入者がいたのかは発表されていないが、ニューオータニでの着席形式の襲名披露パーティの参加費は10万円。
その額でも希望者は引きも切らず、約900人が出席しました。断髪式は1ミリにも満たないくらいのハサミを入れるだけですが、それで100万円単位のカネが動くのだから凄まじい」(前出・担当記者)