政府は、4月に任期満了を迎える日銀の黒田東彦総裁(78)の後任に元日銀審議委員で経済学者の植田和男氏(71)を起用する方針を固め、2月14日の国会に人事案を提示した。2月下旬に衆参両院で所信聴取が行われ、両院の同意を経て正式に任命される見通しだ。今回の植田氏の起用は“サプライズ人事”と話題になっていた。
「次期総裁としては、雨宮正佳・副総裁(67)と、前副総裁の中曽宏・大和総研理事長(69)が有力視されていました。しかし、まさかの植田氏。完全にノーマークだったので、『ほかの候補者に断られた末の人選ではないか?』とも噂されています」(ビジネス紙記者)
日銀の政策ひとつで、国民の生活・経済は大きく左右される。黒田総裁が進めてきた金融緩和の影響もあり、国民は空前の物価高に悩まされている最中だ。その黒田総裁は、昨年6月に「家計の値上げ許容度が高まっている」と発言し、猛反発を受けて撤回したことで話題となった。日銀総裁の年収は約3500万円と高額なだけに、一般国民の懐事情は理解できないのかもしれない。
では、新総裁となる植田氏はどうか。その金銭感覚がうかがわれるエピソードがある。2000年6月に『週刊ポスト』は、〈日銀最高幹部が連夜の六本木クラブ「同伴豪遊」!〉として同氏の高級クラブ通いを報じていた。