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「ルフィ強盗事件」に黒幕の存在は?「暴力団の関与はあるのか」暴力団関係者が示した見解

連続強盗の指示役とみられる今村磨人(左)、藤田聖也(右)両容疑者。移送前、フィリピン・マニラ首都圏のビクタン収容所[フィリピン法務省提供](AFP=時事)

連続強盗の指示役とみられる今村磨人(左)、藤田聖也(右)両容疑者。移送前、フィリピン・マニラ首都圏のビクタン収容所[フィリピン法務省提供](AFP=時事)

 警察や軍関係、暴力団組織などの内部事情に詳しい人物、通称・ブラックテリア氏が、関係者の証言から得た驚くべき真実を明かすシリーズ。今回は、「ルフィ強盗事件」で噂される黒幕の存在について。

 * * *
 広域連続強盗・殺人事件は指示役とみられているルフィにちなみ「ルフィ事件」と呼ばれ始めた。フィリピンを拠点にした特殊詐欺事件に関わったとして強制送還され逮捕された4人。最近は、指示役とみられている彼らの上にいるだろう黒幕の存在が取りざたされている。

「今回の連続強盗事件、自分の周りでは最近、フィリピンのマニラ在住のある日本人の名前が上がっている。もう20年前からフィリピンに住み、悪さをしているヤツだ。知り合いの社長の店がやられて、彼に金を盗られそうになったことがある」とある暴力団関係者は話す。直接会ったことはないが、フィリピンの裏の世界では、よく聞く名前らしい。

 メディアや元警察官のコメンテーターなどは、どこかの暴力団組織が黒幕にいると推測している。それに対し関係者は「黒幕と言われる人間の中にいるかもしれないが、そこは定かではない」という。「黒幕だけでなく、逮捕された者の中に現役の組員はいないはずだ。逮捕された4人のうち3人は、20代の頃に山口組系の暴力団組織に関与していたことがわかっているが、それも昔の話だ」(暴力団関係者)

 暴力団組織の関与をほのめかすようなコメントやニュースが出てくる中で注目されているのが「使用者責任」だ。暴力団関係者は「事件を解明しようと捜査しても、なかなか黒幕という終着までたどり着かない。警察としては、詐欺ろうとする相手にアポ電する掛け子や強盗を行うタタキで捕まった者の中に組員がいたら、組長を”使用者責任”に問うことができる」という。

 使用者責任は、民法715条1項に定められた、事業のために他人を使用するものは、被用者がその事業の執行について、第三者に加えた損害を賠償する責任を負うとするものである。暴力団に対する民事的な対抗措置として適用が可能で、暴力団組長に対して使用者責任を根拠として損害賠償請求を行うことができる。これによって、組員が関与した特殊詐欺の損害賠償責任を、その組員に支払う能力がない場合、組長個人が負わなければならないというものだ。

 さらに暴力団対策法では、指定暴力団の組員が、暴力団の威力を利用して被害者から資金を獲得した場合、代表者である組長が賠償責任を負うと定められている。たとえ暴力団であることを誇示しなくても、犯罪の過程で暴力団の威力を利用したと認められれば、暴対法が適用されるのだ。

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