芸能

『ふしぎ発見!』司会降板の草野仁 番組開始時、出演を渋る黒柳徹子を口説き落とした一言

長年、番組を支えた(左から板東英二(82才)、草野、黒柳)

長年、番組を支えた(左から板東英二(82才)、草野、黒柳)

 ミステリーハンターが、世界各地の不思議を追う──1986年4月に放送がスタートした『日立 世界ふしぎ発見!』(TBS系)は、40年近く続く長寿番組だ。視聴者を唸らせる黒柳徹子(89才)の深い知識、笑いを誘う野々村真(58才)の珍解答など、単なるクイズ番組の枠におさまらず、視聴者の知識欲を刺激する教養番組としても愛されてきた。

 なにより番組に落ち着きと知性を与えていたのは、開始当初から総合司会を務める草野仁(79才)の存在だろう。だが、放送開始から38年目を迎えるこの春、番組は大きな転機を迎えようとしている。草野が3月11日の放送を最後に、司会を降板するのだ。草野は今後、「クイズマスター」として出演するという。

「司会として出演する最後の収録は2月下旬に行われました。後任は、同局の『ゴゴスマ?GOGO!Smile!?』のMCを担当する石井亮次アナ(45才)。草野さんは、今後は『サポーター』のような形で出演し、番組から完全にいなくなるわけではありません。ですが、自身が牽引してきたという思いも強いようで、司会降板については無念の気持ちもあったようです」(テレビ局関係者)

『ふしぎ発見!』は、フリー転身の翌年に始まった。だが当初、草野は総合司会のオファーを固辞したという。

「スポーツと報道の経験しかなかった草野さんは、“エンタメ番組は……”と、難しさを感じていたようです。また、当時は民放やNHKで16本ものクイズ番組が乱立していて、ライバル番組が多くあった。NHK時代にはそこまで視聴率を気にしなくてもよかったので、民放の『視聴率競争』への不安もあったようです」(芸能関係者)

 草野を前向きな気持ちに変えたのは、「歴史と楽しく遊ぶ」という番組コンセプトだった。それまでのクイズ番組にありがちな「勝ち負けを競う」のとは一線を画し、歴史教育の中にはなかった「不思議」を家庭的な雰囲気の中で探っていく知的エンターテインメント──これが草野の司会とマッチした。

「番組の企画書には、《軌道に乗れば、10年は続く》という言葉があったようです。10年どころか、40年近く続く長寿番組になるとは、草野さんも思っていなかったことでしょう」(前出・芸能関係者)

 黒柳の存在も番組の人気に欠かせなかった。

「それまでの黒柳さんは、クイズ番組に出ない主義。番組開始時、草野さんはスタッフと一緒になって、黒柳さんに出演オファーを出しに行っています」(前出・芸能関係者)

関連キーワード

関連記事

トピックス

同僚に薬物を持ったとして元琉球放送アナウンサーの大坪彩織被告が逮捕された(時事通信フォト/HPより(現在は削除済み)
同僚アナに薬を盛った沖縄の大坪彩織元アナ(24)の“執念深い犯行” 地元メディア関係者が「“ちむひじるぅ(冷たい)”なん じゃないか」と呟いたワケ《傷害罪で起訴》
NEWSポストセブン
電動キックボードの違反を取り締まる警察官(時事通信フォト)
《電動キックボード普及でルール違反が横行》都内の路線バス運転手が”加害者となる恐怖”を告白「渋滞をすり抜け、”バスに当て逃げ”なんて日常的に起きている」
NEWSポストセブン
入場するとすぐに大屋根リングが(時事通信フォト)
興味がない自分が「万博に行ってきた!」という話にどう反応するか
NEWSポストセブン
過去の大谷翔平のバッティングデータを分析(時事通信フォト)
《ホームランは出ているけど…》大谷翔平のバッティングデータから浮かび上がる不安要素 「打球速度の減速」は“長尺バット”の影響か
週刊ポスト
16日の早朝に処分保留で釈放された広末涼子
《逮捕に感謝の声も出る》広末涼子は看護師に“蹴り”などの暴力 いま医療現場で増えている「ペイハラ」の深刻実態「酒飲んで大暴れ」「治療費踏み倒し」も
NEWSポストセブン
初めて沖縄を訪問される愛子さま(2025年3月、神奈川・横浜市。撮影/JMPA)
【愛子さま、6月に初めての沖縄訪問】両陛下と宿泊を伴う公務での地方訪問は初 上皇ご夫妻が大事にされた“沖縄へ寄り添う姿勢”を令和に継承 
女性セブン
中村七之助の熱愛が発覚
《結婚願望ナシの中村七之助がゴールイン》ナンバーワン元芸妓との入籍を決断した背景に“実母の終活”
NEWSポストセブン
松永拓也さん、真菜さん、莉子ちゃん。家族3人が笑顔で過ごしていた日々は戻らない。
【七回忌インタビュー】池袋暴走事故遺族・松永拓也さん。「3人で住んでいた部屋を改装し一歩ずつ」事故から6年経った現在地
NEWSポストセブン
大阪・関西万博で天皇皇后両陛下を出迎えた女優の藤原紀香(2025年4月、大阪府・大阪市。撮影/JMPA)
《天皇皇后両陛下を出迎え》藤原紀香、万博での白ワイドパンツ&着物スタイルで見せた「梨園の妻」としての凜とした姿 
NEWSポストセブン
“極度の肥満”であるマイケル・タンジ死刑囚のが執行された(米フロリダ州矯正局HPより)
《肥満を理由に死刑執行停止を要求》「骨付き豚肉、ベーコン、アイス…」ついに執行されたマイケル・タンジ死刑囚の“最期の晩餐”と“今際のことば”【米国で進む執行】
NEWSポストセブン
何が彼女を変えてしまったのか(Getty Images)
【広末涼子の歯車を狂わせた“芸能界の欲”】心身ともに疲弊した早大進学騒動、本来の自分ではなかった優等生イメージ、26年連れ添った事務所との別れ…広末ひとりの問題だったのか
週刊ポスト
2023年1月に放送スタートした「ぽかぽか」(オフィシャルサイトより)
フジテレビ『ぽかぽか』人気アイドルの大阪万博ライブが「開催中止」 番組で毎日特集していたのに…“まさか”の事態に現場はショック
NEWSポストセブン