スポーツ

【プロ野球記者座談会】WBC後のシーズン展望、新庄監督はパフォーマンス封印で緊張感が漂う

昨シーズンは三冠王を獲得した村上宗隆だが、今季は?(時事通信フォト)

昨シーズンは三冠王を獲得した村上宗隆だが、今季は?(時事通信フォト)

 いよいよプロ野球のシーズンが開幕する。WBC(ワールド・ベースボール・クラシック)の熱狂の裏側で穏やかじゃない事態になっていた球団も……。4人の現役記者を「緊急招集」。各球団のリアルな状況を語り合う。【全3回の第3回。第1回から読む

 * * *
スポーツ紙記者C:巨人の苦しい状況を見ると、セ・リーグはヤクルトと阪神の優勝争いでしょうかね。

在阪スポーツ紙デスクB:そうとも言い切れないな。ヤクルトは村上(宗隆、23)、山田(哲人、30)、中村(悠平、32)、高橋(奎二、25)と投打の中心選手4人がWBCに出場した。年齢の若い村上は別として、山田、中村は休ませながら使うことになると思う。高橋も体が強い投手じゃないから、開幕はファームスタートの可能性が高い。シーズン序盤は苦しみそうな感じがするな。

スポーツ紙デスクA:村上はWBCの終盤で調子を上げたとはいえ、不安要素もある。我が強い村上に対して今やチーム内でアドバイスできるコーチがいないから、自力で調整できるかがポイントになる。

スポーツ紙記者D:僕が好成績を残すんじゃないかと思っているのはDeNAです。今のDeNAは、コミュニケーション能力の高い佐野(恵太、28)、WBCに出場した牧(秀悟、24)、今永(昇太、29)が主力メンバーになって結束力が強い。

在阪デスクB:サイ・ヤング賞右腕のトレバー・バウアー(32)の獲得も驚いた。DeNAは春先に調子が悪い傾向にあるから、そこを克服できれば25年ぶりの優勝もあり得るかもな。

スポーツ紙記者C:同じく雰囲気が良いと評判なのが、広島です。新井貴浩監督(46)は厳しさのなかに選手への愛情がある。現役時代から人望は厚かったですが、監督になっても変わりませんね。

デスクA:ただ、オープン戦で4連敗をしていたし、チーム改革はまだ道半ば。曾澤(翼、34)、菊池(涼介、33)、秋山(翔吾、34)らベテランたちの成績が落ちた時に彼らを“切れる”かどうかがカギだろう。

ヤンチャな森が「大人しい」

記者D:パでは、日本ハムにピリピリした空気が流れています。オープン戦2位と好調ですが、就任2年目の新庄剛志監督(51)は勝負の年と位置付け、昨年のようなパフォーマンスを封印して口数が少ない。緊張感が漂っています。

デスクA:清宮(幸太郎、23)がオープン戦で本塁打を量産しているが、新庄監督は「太ってきたのが気になる」と油断をさせず、レギュラーメンバーに確定させていない。ソフトバンクにFA移籍した近藤(健介、29)が抜けた穴も大きいし、メンバーを固めるにはもう少し時間がかかるだろう。

関連キーワード

関連記事

トピックス

“令和の小泉劇場”が始まった
小泉進次郎農相、父・純一郎氏の郵政民営化を彷彿とさせる手腕 農水族や農協という抵抗勢力と対立しながら国民にアピール、石破内閣のコメ無策を批判していた野党を蚊帳の外に
週刊ポスト
緻密な計画で爆弾を郵送、
《結婚から5日後の惨劇》元校長が“結婚祝い”に爆弾を郵送し新郎が死亡 仰天の動機は「校長の座を奪われたことへの恨み」 インドで起きた凶悪事件で判決
NEWSポストセブン
6月2日、新たに殺人と殺人未遂容疑がかけられた八田與一容疑者(28)
《別府ひき逃げ》重要指名手配犯・八田與一容疑者の親族が“沈黙の10秒間”の後に語ったこと…死亡した大学生の親は「私たちの戦いは終わりません」とコメント
NEWSポストセブン
「最後のインタビュー」に応じた西内まりや(時事通信)
【独占インタビュー】西内まりや(31)が語った“電撃引退の理由”と“事務所退所の真相”「この仕事をしてきてよかったと、最後に思えました」
NEWSポストセブン
伊勢ヶ濱部屋に転籍した元白鵬・宮城野親方
【元横綱・白鵬が退職後に目指す世界戦略】「ドラフト会議がない新弟子スカウト」で築いたパイプを活かす構想か 大の里、伯桜鵬、尊富士も出場経験ある「白鵬杯」の行方は
NEWSポストセブン
ブラジルを公式訪問される佳子さま(2025年6月4日、撮影/JMPA)
《ブラジルへ公式訪問》佳子さま、ギリシャ訪問でもお召しになったコーラルピンクのスーツで出発 “お気に入り”はすっきり見せるフェミニンな一着
NEWSポストセブン
「日本人ポップスターとの子供がいる」との報道もあったイーロン・マスク氏(時事通信フォト)
イーロン・マスク氏に「日本人ポップスターとの子供がいる」報道も相手が公表しない理由 “口止め料”として「巨額の養育費が支払われている」との情報も
週刊ポスト
中居の女性トラブルで窮地に追いやられているフジテレビ(右・時事通信フォト)
《会社の暗部が暴露される…》フジテレビが恐れる処分された編成幹部B氏の“暴走” 「法廷での言葉」にも懸念
NEWSポストセブン
渡邊渚さんが性暴力問題について思いの丈を綴った(撮影/西條彰仁)
《渡邊渚さん独占手記》性暴力問題について思いの丈を綴る「被害者は永遠に救われることのない地獄を彷徨い続ける」
週刊ポスト
 6月3日に亡くなった「ミスタープロ野球」こと長嶋茂雄さん(時事通信フォト)
【追悼・長嶋茂雄さん】交際40日で婚約の“超スピード婚”も「ミスターらしい」 多くの国民が支持した「日本人が憧れる家族像」としての長嶋家 
女性セブン
母・佳代さんと小室圭さん
《眞子さん出産》“一卵性母子”と呼ばれた小室圭さんの母・佳代さんが「初孫を抱く日」 知人は「ふたりは一定の距離を保って接している」
NEWSポストセブン
違法薬物を所持したとして不動産投資会社「レーサム」の創業者で元会長の田中剛容疑者と職業不詳・奥本美穂容疑者(32)が逮捕された(左・Instagramより)
《レーサム創業者が“薬物付け性パーティー”で逮捕》沈黙を破った奥本美穂容疑者が〈今世終了港区BBA〉〈留置所最高〉自虐ネタでインフルエンサー化
NEWSポストセブン