芸能

年間視聴率トップの『モーニングショー』 アクの強いコメンテーターをフォローする羽鳥慎一アナの魅力

(時事通信フォト)

仕切り力が強み(時事通信フォト)

 この4月から日本テレビ系では『DayDay.』がスタートし、朝8時台の情報番組バトルも熾烈になっている。そのほか、TBS系『ラヴィット!』、フジテレビ系『めざまし8』、テレビ朝日系『羽鳥慎一モーニングショー』とあるなか、すぐに役立つ生活実用情報やエンターテインメント、身近な社会問題を掘り下げるのがNHKの『あさイチ』だ。

『あさイチ』のメインターゲットは30〜40代女性。セックスレスや介護脱毛、脇汗など、時に際どいテーマを扱うことから度々世間を騒がせてきた。先日放送された男性不妊特集でも「男が出勤後に放送したんじゃダメでしょ!」という鋭いツッコミが話題を呼んだばかり。そうした特集目当てで見る人も少なくない。

 コラムニストでテレビ解説者の木村隆志さんは、時間帯によって雰囲気が変わるのも見やすさのポイントと話す。

「オープニングは朝ドラ受けで和むものの、ハードなテーマを扱う特集では真面目なトーンに変わります。9時のニュースが終わると一転、また和やかな雰囲気へ。

 タイムテーブルがしっかり決まっているので、見たいコーナーを狙い撃ちしやすいですよね。個人的には地方の魅力を伝える『いまオシ!LIVE』は、さすが全国区のNHKという感じがして好きですね」(木村さん)

『あさイチ』とはい打って変わって、ニュースや時事ネタを主に扱うのが、『モーニングショー』。木村さんは、羽鳥アナの仕切り力を高く評価する。

「アクの強いコメンテーターの発言を、ボケたりツッコんだりしながら、上手にフォローしている様子もまた、この番組の大きな魅力です。むしろ、視聴者としては“一波乱”を期待して見ているところもあります」

 事実、コメンテーターの玉川徹氏は事実誤認発言によって10日間謹慎することになったが、そのときもネット民を中心に“玉川ロス”が起こった。番組で報じる内容以上に、生放送というエンターテインメント性があるのだ。

朝の情報番組分類

朝の情報番組分類

日本で始めた放送されたワイドショー

 テレビ朝日系『モーニングショー』は、日本で初めて放送されたワイドショー番組(1964〜1993年、2015年〜)。ニュースを見たい層に圧倒的な支持を受け、3年連続(民放だけでは6年連続)年間平均視聴率で横並び(個人、全体、世帯)トップを独走している。

 扱うテーマは硬派ながら、前出の玉川氏に加え、タレントの長嶋一茂、気象予報士で俳優の石原良純、弁護士でフリーアナウンサーの菊間千乃、社会活動家の石山アンジュ氏など、コメンテーター陣がバラエティー豊かなのも特徴だ。

 なにかと玉川氏の発言がクローズアップされがちだが、最近のWBCシーズンには一茂が大ハッスル。3月17日も「WBCはこれからハワイでやればいいよね!」と口も滑らかな一茂に対して羽鳥アナは「自分が行きたいだけでしょ」とピシャリ。この切れ味が猛獣使いといわれるゆえんなのかも。

 最後に、木村さんはこんな提案をしてくれた。

「5つの番組を1つとして捉えて、自分だけのお気に入りの見方を見つけてみてはいかがでしょうか。ニュースで気持ちが暗くなったらバラエティーで笑おうとか。ビジュアルで選ぶのもありですよね。“セルフオンデマンド”で朝の情報番組の楽しみ方はぐんと広がります」

取材・文/辻本幸路

※女性セブン2023年4月13日号

『モーニングショー』放送内容

『モーニングショー』放送内容

『めざまし8』放送内容

『めざまし8』放送内容

『スッキリ』放送内容

『スッキリ』放送内容

『あさイチ』&『ラヴィット!』放送内容

『あさイチ』&『ラヴィット!』放送内容

関連キーワード

関連記事

トピックス

2024年末に第一子妊娠を発表した真美子さんと大谷
《大谷翔平の遠征中に…》目撃された真美子さん「ゆったり服」「愛犬とポルシェでお出かけ」近況 有力視される産院の「超豪華サービス」
NEWSポストセブン
新政治団体「12平和党」設立。2月12日、記者会見するデヴィ夫人ら(時事通信フォト)
《デヴィ夫人が禁止を訴える犬食》保護団体代表がかつて遭遇した驚くべき体験 譲渡会に現れ犬を2頭欲しいと言った男に激怒「幸せになるんだよと送り出したのに冗談じゃない」
NEWSポストセブン
警視庁が押収した車両=9日、東京都江東区(時事通信フォト)
《”アルヴェル”が人気》盗難車のナンバープレート付け替えで整備会社の社長逮捕 違法な「ニコイチ」高級改造車を買い求める人たちの事情
NEWSポストセブン
地元の知人にもたびたび“金銭面の余裕ぶり”をみせていたという中居正広(52)
「もう人目につく仕事は無理じゃないか」中居正広氏の実兄が明かした「性暴力認定」後の生き方「これもある意味、タイミングだったんじゃないかな」
NEWSポストセブン
『傷だらけの天使』出演当時を振り返る水谷豊
【放送から50年】水谷豊が語る『傷だらけの天使』 リーゼントにこだわった理由と独特の口調「アニキ~」の原点
週刊ポスト
英国の大学に通う中国人の留学生が性的暴行の罪で有罪に
《英国史上最悪のレイプ犯の衝撃》中国人留学生容疑者の素顔と卑劣な犯行手口「アプリで自室に呼び危険な薬を酒に混ぜ…」「“性犯罪 の記念品”を所持」 
NEWSポストセブン
フジテレビの第三者委員会からヒアリングの打診があった石橋貴明
《離婚後も“石橋姓”名乗る鈴木保奈美の沈黙》セクハラ騒動の石橋貴明と“スープも冷めない距離”で生活する元夫婦の関係「何とかなるさっていう人でいたい」
NEWSポストセブン
原監督も心配する中居正広(写真は2021年)
「落ち着くことはないでしょ」中居正広氏の実兄が現在の心境を吐露「全く連絡取っていない」「そっとしておくのも優しさ」
NEWSポストセブン
指定暴力団六代目山口組の司忍組長(時事通信フォト)
〈山口組分裂抗争終結〉「体調が悪かろうが這ってでも来い」直参組長への“異例の招集状” 司忍組長を悩ます「七代目体制」
NEWSポストセブン
休養を発表した中居正広
【独自】「ありえないよ…」中居正広氏の実兄が激白した“性暴力認定”への思い「母親が電話しても連絡が返ってこない」
NEWSポストセブン
筑波大学の入学式に出席された悠仁さま(時事通信フォト)
「うなぎパイ渡せた!」悠仁さまに筑波大の学生らが“地元銘菓を渡すブーム”…実際に手渡された食品はどうなる
NEWSポストセブン
女優の広末涼子容疑者が傷害容疑で現行犯逮捕された(左/時事通信フォト)
広末涼子の父親「話すことはありません…」 ふるさと・高知の地元住民からも落胆の声「朝ドラ『あんぱん』に水を差された」
NEWSポストセブン