提供:JR東海
「『ひかり』に乗っている間の“時間”は体に染み付いている部分があって、浜松駅のホームに降り立った瞬間、地元のあったかい空気を感じるとともに、新幹線で東京に通っていた頃の気持ちを懐かしく思い出しました」
そう語るのは、静岡県浜松市出身のタレント、ももいろクローバーZの百田夏菜子さん。百田さんはかつて、通学やタレント活動のためにここ浜松から東京まで、“新幹線通い”をしていた。
今年のNHK大河ドラマの主人公が徳川家康であることからも、そのゆかりの地に注目が集まっている。浜松、静岡のほか、愛知県の岡崎、名古屋などにもゆかりの地が多く見どころはたくさんあるが、この日は百田さんと浜松の街を歩きながら、故郷への思いやその魅力について語ってもらった。
JR浜松駅からバスやタクシーで10分弱の市内中心部にあるのが、のちに天下人となる徳川家康が29歳で築き、出世の足がかりとした「浜松城」だ。現在は城を中心に日本庭園や広場が整備され、公園として多くの市民に親しまれている。
「浜松に帰ってきたのは、駅のコンコースでストリートピアノの生演奏をして以来、1年数か月ぶり。浜松城を訪れるのも、『浜松市やらまいか大使』の時に甲冑を着て馬に乗り、公園内を練り歩くイベントに参加させてもらって以来です。その後、浜松城公園の一角にスタバができたときは嬉しくて、家族と一緒にウキウキで行ったんですけどね(笑)」(百田さん、以下同)
浜松観光ボランティアガイドの会・春日康治さんに案内してもらい、公園内に来年1月まで開設されている展示施設「どうする家康 浜松 大河ドラマ館」(取材当日は休館)を横目に公園内を歩きながら、天守閣に向かう。天守閣を支えるゴツゴツとした荒削りの石垣は、420年前の築城当時のものだという。
「バスケの試合で浜松城近くの体育館によく来ていました。子供の頃から身近な場所ですが、その歴史を知るほどにすごい場所なんだなって思います。こうやってお城を見ると、浜松にいることを実感しますね」
浜名湖での「潮干狩り」の思い出
天守閣の1階と2階部分は展示スペースが設けられており、実物だけでなく音や映像の展示も行われている。ガイドの春日さんがまず案内してくれたのが、今にも動き出しそうな「家康像」だ。「ハリウッドの特殊メイクアーティストが作った、身長159cmの等身大の家康公の像です。三方ケ原の戦いの際の家康を再現したもので、爪をかむ癖のあった手先まで再現されています」と春日さん。
「すごいリアル! 目もすごい迫力ですね。歴史として知ってはいるけど、目の前にその時代の様子がこんなふうに表現されていると、これまで頭の中で想像したり絵で見たりしていたのとは違い、家康公のことが、より鮮明に、より近く感じられます」
「これもすごい!」と、2階に上がった百田さんの視線を釘付けにしたのは、金や銀色に輝く大型の甲冑。2代将軍・秀忠の甲冑の複製展示だ。「秀忠はここ浜松城で生まれたんですよ」とのガイド・春日さんの説明に、「浜松が出生地なんですね!」と語る百田さん。5月の連休に予定されている恒例の「浜松まつり」では騎馬武者行列が出ることなど、地元の話題で盛り上がった。
いざ、最上階の3階に向かう。浜松市内を一望できる場所に立つと、西側のはるか向こうに浜名湖が見える。実は最上階に立つのは初めてだという。
「こっちが浜名湖なんですね! 小さい頃、毎年潮干狩りに出かけました。たくさん採りすぎて、その後1週間くらいはアサリメニューだったことを思い出します。『もう、アサリはいいかな』と思ったころにまた潮干狩りに行って……(笑)。
浜名湖では朝から夕方まで、プールと海をハシゴして1日中、遊んでいました。真っ黒に日焼けして、しばらく跡が消えずに、新体操の先生に怒られたことも今となっては楽しい思い出です(笑)」
浜松市と湖西市にまたがる浜名湖は、県内外から多くの客が訪れる風光明媚な観光・レジャースポットとして知られる。潮干狩りやマリンスポーツだけでなく、近年は約67kmの距離がある浜名湖の外周を自転車でぐるっとまわる「ハマイチ(浜名湖一周サイクリング)」も人気で、周辺にはレンタルサイクル店も充実している。
南の方角に目を向けると、浜松駅近くにそびえ立つ複合施設アクトシティ浜松の建物が目に飛び込んでくる。そこにある大ホールで、2012年、百田さんの地元凱旋ライブ「ももクロ夏のバカ騒ぎ Summer Dive 2012 Tour」のコンサートが行われた。2015年には袋井市のエコパスタジアムでもライブ「桃神祭2015」が開かれ、2日間で8万2436人を動員している。
天守閣から降りた目の前の広場で、百田さんに浜松城の「御城印」を書いてもらった。「御城印」とは“御朱印のお城版”とでも言えるもので、全国各地の登城記念グッズとして注目されている(Twitterにて百田さんが書いた「御城印」プレゼントキャンペーンを実施中。詳細は下にあります)。
百田さんが財布の中に忍ばせていた「家康くん」カード
公演だけでなく、2014年6月から2016年3月まで浜松市親善大使「やらまいか大使」を務めるなど、地元PRにも貢献してきた。「どうしても半分プライベートの気持ちになっちゃう」と笑うが、百田さんにとって浜松、静岡での仕事はどんな意味を持つのか。
「私は昔、タレントを目指して活動していることを地元のみんなには隠して東京に通っていたんです。プライベートと仕事はきっちり分けたい、地元にいるときは仕事ではない自分でいたい、という思いもありました。
今となってはなぜかわからないんですけど、当時は『地元の友だちに芸能人と思われるの嫌だな』とか、『地元にいるときは素の自分でいたい』と思っていたんです」
そんな百田さんの心境に変化があったのは、テレビに出演して全国に名前と顔を覚えてもらえるようになり、各方面から(地元での仕事を)「やってほしい」と言われたことがきっかけだった。
「地元で仕事をすれば、大好きな場所に住んでいるたくさんの方に喜んでもらえるのかな、と思うようになりました。実際に仕事をさせてもらったら、いろんな方がすごく喜んでくれて。
なかでもエコパスタジアムでのライブは特別で、そこで(ライブが)できるとなったときは、地元の皆さんに対して、そして自分のしてきた活動に対して、すごく誇りを持って堂々とステージに立つことができました。地元の友だちもたくさん来てくれて、自分も少し成長できたのかな、と思える瞬間でした。
今では、『静岡、浜松といえば……』というときに私を想像してもらえることが何より嬉しいです」
浜松城からの景色を眼下にしながら、そう振り返った。実は浜松城には「出世城」という異名がある。ガイドの春日さんによると、「家康自身が浜松から出世したこと、歴代の浜松城主がその後、幕府内で出世したことが由来」という。
「“出世城”ですよね、もちろん知っています。私もそれにあやかろうと、お財布の中に金の『出世大名 家康くん』カードをしばらく入れていました(笑)。それが私を応援してくれている感じがして、気持ちも落ち着くのでお守り替わりにしていたんです。
家康くんは浜松市のキャラクターで、駅にある金の家康くんの像の『まげをなでると出世する』といういわれを信じて、帰ってくるたびにやっていたほどです(笑)」
静岡、浜松に生まれ育ち、アイドルとして天下を取るほどまでに“出世”した百田さん。これからは、ぜひ多くの人に浜松城に立ち寄ってほしいという。
「今日見た展示はどれもわかりやすくて、歴史に詳しくない人にもおすすめです。お土産もたくさん売っていて、初めての人にも楽しめると思います。浜松って、土地に縁のない人が来る機会はあまりないかもしれませんが、浜松城は駅からも近いし、ひかりに乗って浜松に来たときは、気軽に立ち寄ってもらえたら嬉しいです」
『どうする家康』の放送で注目が集まる家康ゆかりの地・浜松だが、浜松市やその周辺には浜松城や「大河ドラマ館」以外にも、“出世神社”といわれる元城町東照宮や仏教寺院・可睡斎(かすいさい/袋井市)など、家康公ゆかりの神社仏閣、史跡が点在している。県内の人気観光スポット「掛川花鳥園」(掛川市)では、家康公が愛した「鷹狩り」をイメージした体験イベント「ホークフライト」が人気を博しており、鷹匠になりきって記念撮影を行うことができる。
浜松城天守閣から一望できる浜松の魅力は、家康ゆかりの歴史だけではない。例えばご当地グルメでは、「浜松餃子」や「浜名湖のうなぎ」が全国的にも有名だ。それ以外にも、遠州灘の天然とらふぐ、カキ、浜名湖クルマエビ、遠州灘シラス、浜名湖アサリなど、美味しい海の幸に恵まれている。浜名湖のほとりには“日本で唯一湖上を渡るロープウェイ”があることでも有名な「舘山寺(かんざんじ)温泉」(宿泊者は浜松駅から無料シャトルバスが利用可能)もあり、家康公ゆかりの地に限らず、旅の魅力にあふれたエリアとなっている。
久しぶりの里帰りで地元・浜松の街を堪能する百田さんが次に向かうのは、そんな「浜松グルメ」の一つが味わえる場所だ。
【後編〈ももクロ・百田夏菜子が新幹線で「里帰り旅」 名物・浜松餃子に舌鼓、思わず「おかわり」〉へ続く】
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〈撮影/小倉雄一郎〉
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●商品お問い合わせ先
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046-876-6403
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百田夏菜子さんが書いた! オリジナル「浜松城の御城印」応募方法
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プレゼントキャンペーン詳細と応募締め切り
【第1弾】2023年4月7日~13日開催(4月13日23時59分までの応募が抽選対象)
百田夏菜子さん直筆のオリジナル「浜松城の御城印」が抽選で1名様に当たるキャンペーン
【第2弾】2023年4月14日~20日開催(4月20日23時59分までの応募が抽選対象)
百田夏菜子さんが書いた文字を印刷した限定の御城印が5名様に当たるキャンペーン
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