1981年のデビュー曲『センチメンタル・ジャーニー』で、令和の今も色褪せないフレーズを授かった松本伊代。その幸運を自ら引き寄せた彼女は、手の届かないブラウン管の中でひときわ輝く歌声を響かせていた。
稀代の大作曲家・筒美京平は生前、松本のBOX盤のライナーノーツで〈私の好きな三大ヴォイスのひとつ〉と絶賛し、〈実にユニークな響きのある声、ちょっと甘えっぽく、少年的でもある〉と評した。その歌声で昨年は40周年記念のビルボードライブを成功させた。
【プロフィール】
松本伊代(まつもと・いよ)/1965年6月21日生まれ、東京都出身。7月22日、鴻巣市文化センターで早見優、森口博子とともに『青春のアイドルヒットステージ』開催。Blu-ray+DVD+CD『40th Anniversary Live“トレジャー・ヴォイス”』発売中。
文/岡野誠
※週刊ポスト2023年4月21日号