中国バスケットボール協会が主催するの中国プロバスケットボールリーグ(CBA)のプレーオフの「上海久事」チームと「江蘇龍皇帝亜」チームとの試合で八百長とみられるプレーが続出。裁定の結果、4月17日に両チームが今後の出場停止や罰金などの処分を受けた。中国各紙が伝えた。
問題になった試合は、4月14日に山東省青島市で開催。トップ12チームで行われるCBAのプレーオフ試合で、上海と江蘇のチームが対戦した。
試合は終了間際の1分36秒前まで、江蘇が4点リードしていたが、その後、江蘇の選手のパスが上海の選手の体に当たるなどして、上海がボールを奪って得点。このような意図的なパスミスなどが続出し、最終的に上海が江蘇に4点差をつけて勝利した。
この試合内容について、観客からブーイングが起こり、CBA規律倫理委員会が調査に入り、4月17日、両チーム間で無気力があったとの裁定を下した。これに基づき、同委は両チームの今年度の試合出場資格の停止と両チームにそれぞれ500万元(約9750万円)の罰金を科した。 また、上海のヘッドコーチは5年間の、江蘇のヘッドコーチも3年間の登録禁止。江蘇の総監督は5年間の、上海の総監督も3年間のバスケットボール関連活動禁止の処分を受けた。
中国のスポーツ界ではプロサッカーチームや陸上、水泳選手による不正が次々と暴露されており、その腐敗体質が問題になっている。最近では中国のスポーツ界を監督する政府機関である中国国家体育総局の杜兆才副局長が腐敗事件に関係したとの疑惑が浮上、中国共産党中央紀律検査委員会などが「重大な紀律違反と法律違反の疑い」が取り調べを開始した。これらのスポーツ界の八百長事件には背後に黒社会(中国マフィア)が関与しているとの疑いもある。