日本全国で強盗や特殊詐欺を繰り返していた“ルフィグループ”。容疑者が潜伏先のフィリピンで相次いで逮捕されているが、渡辺優樹、小島智信、今村磨人、藤田聖也の主犯格4容疑者と並んで注目を集めたのが初の女性逮捕者だった寺島春奈容疑者(28)だ。
「グループでは詐欺の電話をかける『かけ子』役だったとみられています。逮捕から2か月経ちますが、主犯格4人と違ってまだ日本への強制送還は実現しておらず、フィリピン当局と交渉が続いている」(全国紙社会部記者)
寺島容疑者は長野市の出身で、祖父・父が教員の厳格な家庭で育った。近隣住民は「あんな事件をやる子供ではなかった。親御さんの教育もしっかりしていて、近所で会っても挨拶をしてくれた。たしかにここ何年も姿を見ていませんが……いまでも信じられません」という。
彼女は、高校中退を機に歯車が狂ったようだ。中学の同級生が語る。
「ソフトテニス部に所属していて、性格も明るかったのでモテていましたよ。でも、中学の途中で不良グループに加わるようになり、学校も休みがちに。卒業から何年かして行なわれた中学の同窓会に途中参加してきたのですが、髪も染めて派手な服装になっていた。交際相手の家に泊まっていることや、高校中退をしたことを話していた記憶があります」
その後、上京してキャバクラで働きだす。寺島容疑者が働いていた店の関係者は、逮捕時の写真を見て驚いたという。
「働いてたときは髪も明るくて、盛ってたからね。勤務態度はたまに当欠(当日欠勤)するくらいで真面目なほうだった。トークもうまくて人気はあったほう。彼氏なのかわからないけど、男にお金を貢いだりで借金があったと聞いてる。ある日、突然、連絡もなく辞めたんだけど、噂では別の店に行ったとか。まぁこの業界では珍しくもない話だけど、やはり昔からお金が最優先だったんだろう」
自宅の父親に話を聞くと、「全く状況がわかっていないので」と言葉数は少なかった。
※週刊ポスト2023年5月5・12日号