国際情報

【北朝鮮】政治的謀略を防ぐために閉鎖されていたレストランの個室が「カップルの密会部屋」に転用

「秘密の部屋」を設置するレストランが増えているという

「秘密の部屋」を設置するレストランが増えているという

 北朝鮮では社会主義政権を転覆させるなどの謀議をするための場所をなくす目的で、かつてレストランなどに設置されていた個室が閉鎖されているが、最近、それらの個室が秘密裏に復活しつつあることが明らかになった。新型コロナウイルスの流行で、レストランなどの経営が苦しくなったためで、経営者が「秘密の部屋」として、通常よりも高い料金設定で、主に密会を望むカップルらに使わせているというのだ。米政府系報道機関「ラヂオ・フリー・アジア(RFA)」が報じた。

 これらのカップルは「8・3カップル」と呼ばれる。それは北朝鮮当局が1984年8月3日、工場が廃棄物を再利用することで利益を上げることを許可、奨励するという政令を発しことに由来している。禁止されている個室を利用して利益を上げさせてくれる「訳ありカップル」は、北朝鮮では思想的にも原則的にも、何の役にも立たない廃棄物のようなものというのがその由来といわれる。

 北朝鮮東部沿岸に位置し人口約16万人の新浦市でも最近、「秘密の部屋」を設置するレストランが増えており、主に「人前では言えないような関係の男女」が利用しているという。

「秘密の部屋」は通常ダイニングルームの隅や、以前は食材を保管するために使用されていた部屋なども使われているという。

 最近、この部屋を利用した市民がRFAに語ったところでは、部屋はレストランの一番奥にあり、テーブルが1つと椅子が2つ、その横に大きめのソファーが置いてある簡素なもの。メニューの料理は通常よりも10~20%ほど高めで、注文した料理を持ってきた後は、客が呼ばない限り店員が部屋の中に入ることはないという。

 客層のほとんどは、北朝鮮では珍しい富裕層の男性で、より多くの出費をする余裕があるようだ。

関連キーワード

関連記事

トピックス

石川県の被災地で「沈金」をご体験された佳子さま(2025年4月、石川県・輪島市。撮影/JMPA)
《インナーの胸元にはフリルで”甘さ”も》佳子さま、色味を抑えたシックなパンツスーツで石川県の被災地で「沈金」をご体験 
NEWSポストセブン
大阪・関西万博で天皇皇后両陛下を出迎えた女優の藤原紀香(2025年4月、大阪府・大阪市。撮影/JMPA)
《天皇皇后両陛下を出迎え》藤原紀香、万博での白ワイドパンツ&着物スタイルで見せた「梨園の妻」としての凜とした姿 
NEWSポストセブン
何が彼女を変えてしまったのか(Getty Images)
【広末涼子の歯車を狂わせた“芸能界の欲”】心身ともに疲弊した早大進学騒動、本来の自分ではなかった優等生イメージ、26年連れ添った事務所との別れ…広末ひとりの問題だったのか
週刊ポスト
2023年1月に放送スタートした「ぽかぽか」(オフィシャルサイトより)
フジテレビ『ぽかぽか』人気アイドルの大阪万博ライブが「開催中止」 番組で毎日特集していたのに…“まさか”の事態に現場はショック
NEWSポストセブン
隣の新入生とお話しされる場面も(時事通信フォト)
《悠仁さま入学の直前》筑波大学長が日本とブラジルの友好増進を図る宮中晩餐会に招待されていた 「秋篠宮夫妻との会話はあったのか?」の問いに大学側が否定した事情
週刊ポスト
新調した桜色のスーツをお召しになる雅子さま(2025年4月、大阪府・大阪市。撮影/JMPA)
雅子さま、万博開会式に桜色のスーツでご出席 硫黄島日帰り訪問直後の超過密日程でもにこやかな表情、お召し物はこの日に合わせて新調 
女性セブン
被害者の手柄さんの中学時代の卒業アルバム、
「『犯罪に関わっているかもしれない』と警察から電話が…」谷内寛幸容疑者(24)が起こしていた過去の“警察沙汰トラブル”【さいたま市・15歳女子高校生刺殺事件】
NEWSポストセブン
豊昇龍(撮影/JMPA)
師匠・立浪親方が語る横綱・豊昇龍「タトゥー男とどんちゃん騒ぎ」報道の真相 「相手が反社でないことは確認済み」「親しい後援者との二次会で感謝の気持ち示したのだろう」
NEWSポストセブン
「日本国際賞」の授賞式に出席された天皇皇后両陛下 (2025年4月、撮影/JMPA)
《精力的なご公務が続く》皇后雅子さまが見せられた晴れやかな笑顔 お気に入りカラーのブルーのドレスで華やかに
NEWSポストセブン
大阪・関西万博が開幕し、来場者でにぎわう会場
《大阪・関西万博“炎上スポット”のリアル》大屋根リング、大行列、未完成パビリオン…来場者が明かした賛&否 3850円えきそばには「写真と違う」と不満も
NEWSポストセブン
真美子さんと大谷(AP/アフロ、日刊スポーツ/アフロ)
《大谷翔平が見せる妻への気遣い》妊娠中の真美子さんが「ロングスカート」「ゆったりパンツ」を封印して取り入れた“新ファッション”
NEWSポストセブン
「週刊ポスト」本日発売! 高市早苗が激白「私ならトランプと……」ほか
「週刊ポスト」本日発売! 高市早苗が激白「私ならトランプと……」ほか
週刊ポスト