「美のカリスマ」として一世を風靡した彼女もついに還暦間近。それでも「奇跡のアラ還」と呼ばれ始め、“カリスマ”の面目は保っている君島十和子(56才)は、近年、心境の変化をうかがわせる発言が増えてきた。
先日発売された7年ぶりの書籍『アラ還十和子』(講談社、以下《》内は同著より引用)では、これまでになかった“自虐的”な言葉が並んでいるというが、意外にも、読者から多くの共感の声が寄せられている。
「あんなにおきれいな君島さんでも悩んできたということを知って、安心しました。苦しんできたのは自分だけじゃないんだと」(50代女性読者)
『アラ還十和子』というタイトルは、君島自らが強く希望したそうだ。4月22日、東京都港区で行われた発売記念トークショーでは本音を吐露していた。
「この年齢になったからこそだと思います。いままでも、率直にお伝えしてきたつもりでしたが、やはり恥ずかしさがどこかにありました。だけどアラ還だからこそ、丸裸な自分をお見せすることができる。それを表現したくて」
彼女が自著で明かした“丸裸な自分”──それは、美をキープしてきた裏側で悩んできた身体の不調だった。例えば、始まる年齢や症状に個人差はあるものの、ほとんどの女性が通る道、「更年期障害」について。君島自身は、40代半ばにこれまでにない生理痛を経験したというが、実は、その前から更年期に怯えていたそうだ。
《母がすごく更年期症状が重く、辛そうだったので、30代後半くらいから更年期に対して必要以上に恐怖心を抱いていました。いつ始まるんだろう、私も同じようになってしまうのだろうか、もしかして、もっとひどいことになる!?……なんて》
彼女は事前に信頼できる婦人科を調べておく、人間ドックに婦人科検診を組み込むなど、自分なりの対策をとり、更年期を乗り越えたようだ。
《あんなに恐れていた更年期も今ではなんとも思わなくなりました。同年代の女友達とよく、『私はこうだった』『私はこんなところが辛いのよ』なんて、“更年期自慢”のように話したりして》
さらに20代から円形脱毛症に悩まされていることまでもカミングアウトした。
《実は私、あまりにも強いストレスを受けると、頭皮に影響が出てしまう体質なのです。20代の頃から、ストレスが限界を超えると必ず、円形脱毛症になっていました。2年ほど前も、仕事のストレスが重なって症状が出てしまいました》
症状が出るのは目立たない箇所で、幸い仕事に影響はなかったというが、華々しい笑顔の裏で、彼女が“10円ハゲ”に悩んでいたとは誰が想像できようか。円形脱毛症にはショックを受けたものの、家族と会話をしたり、ドライブをしたりすることで、気持ちを切り替えてきたという。
前出のトークショーで今後について問われると、
「還暦になったら、もっともっと“ターボ”がかかるような気がしています。引退する気がさらさらなくて(笑い)。子育ても終わりましたし、つらいことや大変なことを経験したことでメンタルも強くなれました。人生100年時代ですし、もっともっとチャレンジしていきたいですね」
と笑顔で答えた君島。最近のいちばんうれしい褒め言葉は「きれい」ではなく「面白い」だという。美と笑いを運ぶ“アラ還十和子”が爆誕しそうだ。
※女性セブン2023年5月11・18日号