朝の情報番組『ジパングあさ6』の初代メインキャスターを務めた元日本テレビアナウンサーの関谷亜矢子さん(58)。2000年に寿退社後はフリーアナとして活動する傍ら、「チーズ好き」「ワイン好き」が高じて取得した資格が「Japan Cheese Awards」の審査員の仕事に繋がるなど、様々な縁に恵まれたという。関谷氏に局アナをやめた経緯と転身劇について聞いた。
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私は、結婚を機に日テレを退社しました。相手が日テレの局員だったので、夫婦で一緒の環境で働くよりはバラバラの方がお互いやりやすいと思いまして。退社してフリーになりましたが、局にいた時代よりはテレビの仕事を減らしました。夫がテレビを制作する側なので、私がテレビに出て、夫がテレビを作るというのはなんとなくやりにくいなと。フリーになって華々しく活躍されている女性アナウンサーの方々とは少し異なりますね(笑)。
日テレ時代は主にスポーツ番組を担当していたので、退社後はスポーツ選手へのインタビューなどをしていました。2003年に子供が生まれるまで、朝日新聞の『戦士のほっとタイム』で旬のスポーツ選手に毎週会っていましたね。日テレ時代にお世話になった徳光和夫さんに頼まれて、息子さんの徳光正行さんの番組を手伝ったことがきっかけで、東京MXの生放送を毎週、10年ほど担当し、またBSで内閣府の番組や千葉テレビでは企業紹介の番組などを担当させていただきました。
現在は森永乳業さんのPR誌でインタビュアーの仕事をやらせていただいています。森永乳業の牛乳やヨーグルトが宅配される家庭に配られているPR誌なのですが、その中に「関谷亜矢子の食卓げんき印」という対談コーナーがありまして、毎回ゲストの方に1時間くらいお話を伺っています。インタビューの仕事はエネルギーもたくさん使いますが、相手から良い言葉を引き出せたりすると嬉しいですし、やりがいのある楽しい仕事だと思います。
また、ワインやチーズが大好きで、それが高じて数年前に「ワインエキスパート」と「チーズプロフェッショナル」という資格を取りました。最近はその関係のお仕事をさせていただくこともあります。例えば「Japan Cheese Awards」という国産ナチュラルチーズのコンクールがあるのですが、審査員や表彰式の司会をしたり。ナチュラルチーズというとカマンベールなど海外のものが有名ですが、近年は日本のチーズも知名度を得てきているんですよ。
日テレでは、箱根駅伝しかり、どんな仕事でも事前にきっちり取材、準備することを大事にしていて、その精神を新人時代から叩きこまれました。現在でもイベントで司会をしたり、インタビューをする時には事前に資料などを読み込み、できる限り万全の準備をしてから仕事に臨むようにしています。経験が生きていると感じます。
私はインタビューする際、なるべくメモを見ないで、相手の目を見て話を聞くことにしています。それはインタビュー中に私がメモを見るために下を向いてしまうと、相手の話すモチベーションが削がれてしまうかもしれないから。想定通りにインタビューが進まないことはよくありますが、途中であえて話を脱線させたりすることで、相手から良い言葉を引き出せることもあるんですよ。そういったインタビューのテクニックも、日テレ時代に先輩の仕事ぶりから学べたことだと思います。