軽妙なトークでバラエティ番組に出演していた歌舞伎町の元カリスマホストの城咲仁(46)さん。現在はテレビショッピング番組でバイヤーを担当したり、商品開発を行ったりと多方面で活躍している。近年は、若手ホストの人材育成や店舗経営のアドバイザーも務めるという城咲さんに、令和のホストクラブの内情や『ホス狂い』と呼ばれる女性たちの生態などを語ってもらった。【前後編の後編。前編から読む】
現在のホストクラブは……
──城咲さんがホストをして働いていた時代と、今は違いますか?
「今のホストは、SNSを駆使して客を集めても、人間としての深みがないからトークが面白くないんじゃないかな。そうすると女の人が何を求めてくるかと言うと、色恋(客との疑似恋愛のこと)。そして枕(客と寝ること)なんですよ。今のホスト界はそういうスタイルになってきているみたいです」
──今、ホストクラブで遊ぶには数十万単位のお金が必要とも言われていますが、城咲さんの時代もそうでしたか?
「僕はお客さんの身の丈に合った金額を設定していました。その当時は『鏡月』とか焼酎を入れて、最低料金2万5千円くらいから飲めましたよ。しかも時間制ではないので、何時間でもいられた。OLがたまに飲みに来るような時は、お金がかかっちゃうからヘルプもつけない。そのぶん、僕からヘルプの子に支払うようにしていました」
──色恋はしないとおっしゃっていましたが、その理由は何ですか?
「僕が言っているのは、“ホストは自ら口説いちゃいけない。女性から惚れられる男にならなきゃいけない”です。だって口説いたらイニシアティブが変わっちゃうんですよ。どうしてデートしてくれないの、お店以外で会えないのってなりますからね」