家事や育児に追われるなか、ジムにも行かず、エステも使わず、100日間で20kgの減量に成功したのが、人気インフルエンサー・にーよんさんだ。彼女はどうやって多忙の中での減量に成功したのだろうか。にーよんさんに話を聞いた。【前後編の前編】
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「よく“育ちざかりの子供が5人もいて仕事もして、どうやって生活を回してるの?”って聞かれるんですが、実は長女に頼っている部分が大きくて。“これじゃあ家族の時間がなくなっちゃう”と弟たちのゲームやYouTube用のタブレットに制限時間を設定してくれたり、私にも“ルール設けないとダメだよ”とびしっとダメ出しをしてくれます。もはや一家の指導係(笑い)。娘よ、ごめん……と頭が上がらない日々です」(にーよんさん・以下同)
152cmの小柄な体で弾けるような笑顔を見せるにーよんさんは、中1長女を筆頭に、小5長男、小1次男、5才三男、3才四男を育てる、熊本在住の40才・5児の母。「寝ているとき以外は誰かがけんかしたり泣いたりしている状態」という目が回るような生活を送るなか、ジムにも行かず、エステも使わず、100日間で20kgの減量を果たした話題の人物である。
スリムな体を手に入れるまでの軌跡や、リバウンドと格闘する様子を逐一アップしたインスタグラムは大きな反響を呼び、たちまちフォロワー数約16万人の人気インフルエンサーになった。フォロワー全員でダイエットする「#によ部」企画では成功者が続出。昨年9月に発売された書籍『ダイエット母さん、20kgの脂肪をちぎり捨ててみた。マネするだけ5日間痩せプログラム』(KADOKAWA)は半年経ったいまなお爆売れ中だ。
「そもそも“素敵でもない普通の主婦”が本を出せるなんて思ってもみなかったので、素直に驚いています」
そう言ってはにかむにーよんさんだが、そこに至るまでの道のりは、決して平坦なものではなかった。
自分のお腹の肉でATMがエラー表示
「私は4姉妹の3番目なんですが、もともと全員がふっくらしていて遺伝的に肥満になりやすいタイプ。中学生のときからぽっちゃり体形が気になっていて、いつもやせたいと思っていました。独身時代はジムに行ったり食事制限したりいろいろ試しましたが、どれも長く続かない。しかも27才で結婚した後は5人の子を産むたびに雪だるま式に体重が増えていったし、何より毎日忙しくてダイエットどころじゃなかったから、もう一生この体形なんだろうな、と諦めかけていました」
しかしある日、その気持ちを一変させる事件が起こる。
「銀行のATMでお金を引き出そうとしたら、手ぶらだったのに『画面にものを置かないでください』とエラー表示が出て、よく見たら、画面に自分のお腹の肉が乗っていたんです。さすがに衝撃を受けました……(苦笑)。
そのすぐ後で、一目惚れして買った服を着てみたらパツパツすぎて似合わない、なんてことも起きて。服なんて久しぶりに買ったのにその結果がこれなの? 私ってこんなに太ってるの?って現実を突きつけられて、このままずっと生きていくのは嫌だ! 本気でダイエットしよう、と決意しました。言わばショック療法ですね」
結婚前は美容学校の講師として教壇に立ち、出産後もテレアポや飛び込み営業などで上位成績を競うなどバイタリティーにあふれて生きてきたにーよんさん。
ダイエットにおいても「やる」と決めた以上は徹底的にリサーチを行い、最短距離でのゴールを目指した。
「大谷翔平選手の『目標達成シート』のようなマインドマップを作り、私はどうなりたくて、そのためには何が必要かを書き出していきました。どうやったら効率よくやせ体質になるのか、老けないようにスリムになる大人のダイエットのためには何が必要か。代謝の上げ方や筋肉の効率のいい鍛え方、食事面、メンタル面などあらゆる関連書籍を読み漁りました」
マインドマップを書ききって着手したのは、「環境を変える」ことだった。