著名な乳腺専門医である南雲吉則医師(ナグモクリニック総院長)。エイジングケアの成功でも知られる南雲医師がいま実践するのは、“昔ながら”の健康法だった。南雲医師が説明する。
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昨年11月に『体を冷やせば健康になる』(光文社刊)という本を出して、「水シャワー健康法」というものを推奨しました。私自身が始めたのはもう12年前になります。
昔から健康にいいとされるのは、こたつで温まることなどではなく、「寒中水泳」や「水稽古」「滝行」など、体を冷やすことばかり。改めて調べ直すと、空腹時や有酸素運動の時と同じように、寒さによる刺激が酸素と一緒に脂肪を燃焼させることに気がついた。
そこで、自宅での入浴時に冷たいシャワーを浴びることを始めたのです。
とはいえ、こんなことを言われても、「水を浴びる?」となりますよね(笑)。夏場でもない限り、いきなり冷たいシャワーを浴びたら体が冷えすぎてしまう。湯船に浸かって温まった後に浴びることを勧めています。
初めて取り組む場合は、まずぬるま湯のシャワーを浴びます。徐々に温度を水に近づけて、大丈夫そうだと感じたら、最終的に冷たい水を頭からざっと浴びる。寒さでブルブルしたら、そこで水を止めて、あとは乾いたタオルでよく拭き、乾布摩擦をするという手順です。
冷たい水を頭からかぶるのが躊躇われる場合は、膝から下や、肘から先に水をかけるだけでも効果的です。実践するのは朝でも夜でも構いません。
体が慣れた後、水シャワーで冷やす場所で一番大事なのは首の後ろです。首の後ろにある体温調整中枢を冷やすと、体温を一定に保つための機能が働き、反対に深部体温が上がってくるからです。