「クリエイティブな家電、生活をスマートに」がコンセプトの「アイネクス」。そんな同社が生み出したのは画期的な“二刀流”家電だ。
「蓋を閉じた状態はオーブントースター、180度開ければプレートが水平に2面並ぶホットプレートに早変わりします」(マーケティング部の江間彩織さん・以下同)
オーブントースターモードは、下部の遠赤外線と上部の石英管のダブルヒーターが食パンやピザなどを230℃の高温で焼き上げる。
「トーストはそのままでもこんがり焼けますが、パンくず受け(水受け)トレーに水を注入すれば、発生したスチームが食パン表面を包み込み、外側カリッ、内側もっちりのトーストに仕上げます」
蓋が上に大きく開く仕様もメリットだ。
「トップオープン式は、ピザトーストやココットなどの具材を後のせしやすい点が利点。前面の覗き窓が大きく(約横220×縦48mm)、庫内の状態をひと目で確認できます」
一方のホットプレートモードは、本体上部(オーブントースターの蓋部分)を全開し、付属のプレート(グリル・焼肉・たこ焼き・なべの4種)を設置できる。
「オーブントースター時に蓋になる上部には、なべプレートを設置します。このプレートは鍋の役目だけでなくフライパンの用途としても使え、一面で焼きそば、もう片面でたこ焼き、など異なる調理法の料理を同時に楽しめます」
さらに焼肉プレートは、パンくず受けトレーに水を入れれば「無煙グリル」となる。
「肉を焼くと加熱された油が燃えて煙が発生します。そこで焼肉プレートには片側に穴を設け、余分な油を水受けトレーに落下させるため、煙が出にくいのです」
外形寸法は約幅410×奥行き260×高さ200mmと一般的なホットプレートと比べてコンパクト。というのも、この製品はトースターの開発からスタートしたからだ。
「トースターに別の機能をプラスしたいという思いが原点です。ホットプレートはかさばり、いったん収納すると出すのが億劫になり“買ったものの出番が少ない家電”となりがち。そこでトースターと合体させて、活用の機会を増やそうと考えました」
ダイヤル式のレトロなデザインも好評だ。トースターとホットプレートを行き来する“変身家電”に、いま注目が集まっている。
【商品DATA】
『スマートトースターグリル』/AINX/2万9800円
重量/約5.2kg(グリルプレート含む)。ペンネアラビアータやパエリアなど15種類の料理が掲載された、レシピブックも付く(ホームページでも公開)。
取材・文/藤岡加奈子
※女性セブン2023年6月1日号