日本赤十字社は、皇后が唯一、名誉総裁を務められる団体である。その式典に際する事前の説明会に、初めて愛子さまが同席された。皇后としての務めを果たされる雅子さまを間近に感じた愛子さまの、大学卒業後のご活躍に、いまから期待が寄せられている──。
「スペイン語はまだ話されるんですか?」。幼い頃、3年ほどメキシコで暮らしていた俳優の上白石萌音(25才)に、雅子さまはそう尋ねられたという。雅子さまは5月18日、日本赤十字社の名誉総裁として、全国赤十字大会にご出席。終了後には日本赤十字社のアンバサダーを務める上白石と交流された。
「式典で賞状を直接贈呈される際、受賞者が受け取りやすいよう最後にお盆を傾けられるなど、雅子さまの所作には随所に気配りがなされていました。堂々とされており、自信も感じられました」(宮内庁関係者)
15日、両陛下は大会に先立ち、皇居で日本赤十字社の関係者から説明を受けられた。そこには、長女の愛子さまのお姿もあった。
「愛子さまのご希望もあったのではないでしょうか。弱い立場の人々に寄り添われる両陛下を幼い頃からご覧になられていますから、福祉活動全般に関心を持たれるのはごく自然なことでしょう。両陛下も参加をおすすめされたそうです。来春大学を卒業されれば愛子さまの公務の機会は増えるでしょうから、経験を積んでほしいと願われたのではないでしょうか」(前出・宮内庁関係者)
愛子さまは現在、学習院大学の4年生。卒業後は大学院に進学し、機を見て留学もされるとみられている。
「5月1日付で、皇后を中心に天皇家に仕える侍従職の女官に津島南枝さん(54才)が就きました。前職はフリーランスの通訳で、以前は外務省の嘱託社員としても活躍していたようです。彼女は英語とスペイン語が堪能だと聞いています。愛子さまを指導されたり、場合によっては留学に同行されたりすることもあるかもしれません」(前出・宮内庁関係者)
両陛下は、ともにイギリスの名門・オックスフォード大学に留学された経験があり、愛子さまの留学先も同大学ではないかと目されている。
「留学生活のなかで“一般的な生活”を送ることは、日本ではできない貴重な経験です。また、現地の一般の人と過ごし、忌憚なく意見交換をすることで養われる国際感覚もあるでしょう」(皇室記者)
実際に、陛下は約2年間の留学経験を書かれた『テムズとともに 英国の二年間』(1993年)で、次のように振り返っている。
《英国の内側から英国を眺め、様々な人と会い、その交流を通じて英国社会の多くの側面を学ぶことができたこと、さらには日本の外にあって日本を見つめ直すことができたこと、このようなことが私にとって何ものにも代えがたい貴重な経験となった》