情報番組『Mr.サンデー』の新キャスターに抜擢されたフジテレビ藤本万梨乃アナ(27才)への期待が高まっている。いち早く藤本アナに注目していたコラムニストで放送作家の山田美保子さんがその魅力について綴る。
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フジテレビの藤本万梨乃アナが7月より日曜夜の同局看板情報番組『Mr.サンデー』の新キャスターに就任することが23日にわかり、朝刊スポーツ紙や同WEBが大々的に報じている。やっと藤本アナの番が回ってきたのか…と個人的にとても嬉しく思っている。
入社5年目となる藤本アナには「東大卒」、しかも「医学部」という経歴が良くも悪くも付きまとっていた。見た目はフジテレビらしい華やかなルックスだし、昨年4月からアシスタントを担当している『さんまのお笑い向上委員会』を見ればわかるように、明石家さんまを始めとする芸人の言動に“顔芸”と言うべきリアクションや、身をくねらせたり、大笑いしたりして応える底抜けの明るさを持ち合わせている。
頭がいいし勘も鋭いからだろう。芸人らの“パターン”を決して邪魔せず、さんまのノリツッコミをフォローするような技ももっている。暴走する“3週目”のゲスト芸人の登場理由を改めてさんまから確認された際も、“わかっている”藤本アナはわざわざ台本に目を落とし、真面目なトーンで“段取り”を抑え直し、“仕切り”に協力したことさえあった。
これまで同番組のアシスタントを務めてきた久代萌美、井上清華アナ、久慈暁子にはできなかった“ワザ”。久代はスタジオの外では“モニター横”の若手芸人に興味を示すことがあったようだし、井上アナは常に笑顔ではあった。が、久慈はずっと、自分の居場所はここではないというような見え方をしていたし、「鬼越トマホーク」のネタに対応できず泣いてしまった“事件”も……。そんな中、藤本アナは、「アキラ100%」の“ポロリ”にさえ大きく動じることはなかったのである。
40代、50代になっている女性アナウンサーが若かりし頃には、こうしたワザを持っている者が少なくなかったが、いまの20代に、そういうタイプはほとんど見られないため、藤本アナのバラエティのスキルは余計に目立っていたのである。放送作家として“バラエティ班”が長い筆者は、いつか『~向上委員会』での藤本アナについてコラムを書こうと、ずっと彼女の名前を書いたメモをパソコンのモニターの端に貼っていたくらいなのだが、『Mr.サンデー』キャスターに抜擢され、やっと、たっぷり書けることになった。
コロナ禍でフジアナの出番が減った?
近年、フジテレビの若手女性アナウンサーからはスターが出ていない。同時に、視聴者に人気が高かった三田友梨佳アナが今年3月に退社。同じく、音楽からスポーツ、バラエティまで同局の看板番組を担当し続け、『めざましテレビ』『めざまし8』を支えた永島優美アナが8年半にもわたる“朝の顔”を卒業。三田アナの退社に伴い、『Mr.サンデー』を担当していた山崎夕貴アナは、就任わずかで妊娠を発表し、産休に入る。山崎アナも三田アナや永島アナ同様、硬軟どちらの番組もやれる人。3人共、“パンアナ”でもある同局の大人気アナウンサーだった。
井上清華アナは、こうしたスターアナウンサーの後継者で間違いないが、他が「足りていない」「追いついていない」印象だ。それは『THE SECOND~漫才トーナメント』で東野幸治の横に立ったのが宮司愛海アナだったことでもわかろう。スポーツ局の番組で取材力を磨き、カトパンの後、『Live News イット!』のメインキャスターに抜擢された彼女。筆者はスポーツ特番で仕事をしているが、ゲストのアスリートとのやりとりや、関ジャニ∞の村上信五との掛け合いも完璧だったことを憶えている。