国際情報

G7サミットでバイデン大統領がゼレンスキー大統領にとった左手の動きに見える”支配関係”を心理士が読み解く

広島サミットで行われた米ウクライナ首脳会談より。ウクライナのゼレンスキー大統領(左)と米・バイデン大統領(dpa/時事通信フォト)

G7広島サミットで行われた米ウクライナ首脳会談より。ウクライナのゼレンスキー大統領(左)と米・バイデン大統領(dpa/時事通信フォト)

 臨床心理士・経営心理コンサルタントの岡村美奈さんが、気になったニュースや著名人をピックアップ。心理士の視点から、今起きている出来事の背景や人々の心理状態を分析する。今回は、主要7カ国首脳会議(G7広島サミット)で見られた各国首脳の間で交わされた挨拶と手の位置について。

 * * *
 ウクライナ人パイロットへのF16戦闘機の訓練がポーランドなどで始まった。厳重な警備の中、先日無事に終了した主要7カ国首脳会議・G7広島サミット。今回そこに参加したウクライナのゼレンスキー大統領に、米国のバイデン大統領が機体の供与とウクライナ人パイロットの訓練を容認したと発表してから、まだ数日しか経っていない。

 今回のG7で最も注目されたのは、言うまでもなくウクライナのゼレンスキー大統領だ。討議に参加し、複数の首脳らとも相次ぎ会談。その動きが逐一メディアで報じられた。だが個人的に気になったのは、ゼレンスキー大統領と会った時のバイデン大統領の左手の動きだった。

 5月21日、首脳らとゼレンスキー大統領との対面会談では、各国首脳が並んで写真撮影。ロシアにG7の首脳国とウクライナの揺るぎない結びつきを見せつけるためだと言われる。個別の撮影も行われ、バイデン大統領とゼレンスキー大統領が握手する写真も撮られた。この撮影終了後、2人は何やら話しながら部屋を出ていくのだが、この時、バイデン大統領の左手が動いた。ゼレンスキー大統領の背中に握手していた左手を回すと、その手が肩に、そして首根っこへと移動したのだ。

 ボディ・ランゲージの専門家であるアラン・ピーズとバーバラ・ピーズはその著書『本音は顔に書いてある 〈言葉の嘘〉と〈しぐさの本音〉の見分け方』(主婦の友社)で、握手の際に添える手の位置が高くなるほど親密度が増し、気持ちの強さを表していると書いている。バイデン大統領はゼレンスキー大統領の左側に立っていたため左手で握手。その手がそのままゼレンスキー大統領の首元へと動いたのだが、手が置かれた位置は、まるでウクライナと米国の関係性を示唆しているように思えたのだ。

関連キーワード

関連記事

トピックス

『激レアさんを連れてきた。』に出演するオードリー・若林正恭と弘中綾香アナウンサー
「絶対にネタ切れしない」「地上波に流せない人もいる」『激レアさんを連れてきた。』演出・舟橋政宏が明かす「番組を面白くする“唯一の心構え”」【連載・てれびのスキマ「テレビの冒険者たち」】
NEWSポストセブン
大谷翔平(時事通信)と妊娠中の真美子さん(大谷のInstagramより)
《大谷翔平が帰宅直後にSNS投稿》真美子さんが「ゆったりニットの部屋着」に込めた“こだわり”と、義母のサポートを受ける“三世代子育て”の居心地
NEWSポストセブン
現場には規制線がはられ、物々しい雰囲気だった
《中野区・刃物切りつけ》「ウワーーーーー!!」「殺される、許して!」“ヒゲ面の上裸男”が女性に馬乗りで……近隣住民が目撃した“恐怖の一幕”
NEWSポストセブン
シンガポールの元人気俳優が性被害を与えたとして逮捕された(Instagram/画像はイメージです)
避妊具拒否、ビール持参で、体調不良の15歳少女を襲った…シンガポール元トップ俳優(35)に実刑判決、母親は「初めての相手は、本当に彼女を愛してくれる人であるべきだった」
NEWSポストセブン
「ミスタープロ野球」として広く国民に親しまれた長嶋茂雄さん(時事通信フォト)
《“ミスター”長嶋茂雄さん逝去》次女・三奈が小走りで…看病で見せていた“父娘の絆”「楽しそうにしている父を見るのが私はすごくうれしくて」
NEWSポストセブン
指名手配中の八田與一容疑者(提供:大分県警)
《ひき逃げ犯から殺人犯に》「生きてたら、こっちの主張もせんと」八田與一容疑者の祖父が明かしていた”事件当日の様子”「コロナ後遺症でうまく動けず…」
NEWSポストセブン
「グラディアトル法律事務所」の代表弁護士・若林翔氏
【改正風営法、施行へ】ホストクラブ、キャバクラなどナイトビジネス経営者に衝撃 新宿に拠点を持つ「歌舞伎町弁護士」が「風俗営業」のポイントを解説
NEWSポストセブン
中居正広氏の兄が複雑な胸の内を明かした
「本人にとって大事な時期だから…」中居正広氏の実兄が明かした“愛する弟との現在のやりとり”《フジテレビ問題で反撃》
NEWSポストセブン
長嶋茂雄・巨人軍終身名誉監督からのメッセージ(時事通信フォト)
《長嶋茂雄さんが89歳で逝去》20年に及んだ壮絶リハビリ生活、亡き妻との出会いの場で聖火ランナーを務め「最高の人生」に
NEWSポストセブン
中居正広氏の兄が複雑な胸の内を明かした
「兄として、あれが本当にあったことだとは思えない」中居正広氏の“捨て身の反撃”に実兄が抱く「想い」と、“雲隠れ状態”の中居氏を繋ぐ「家族の絆」
NEWSポストセブン
今年3月、日本支社を設立していたカニエ・ウェスト(時事通信フォト)
《カニエ・ウェストが日本支社を設立していた》妻の“ほぼ丸出し”スペイン観光に地元住人が恐怖…来日時に“ギリギリ”を攻める可能性
NEWSポストセブン
現在、闘病中の西川史子(写真は2009年)
《「ありがとう」を最後に途絶えたLINE》脳出血でリハビリ中の西川史子、クリニックの同僚が明かした当時の様子「以前のような感じでは…」前を向く静かな暮らし
NEWSポストセブン