明るい茶髪、真っ赤な口紅にサングラス、大声を張り上げながら両腕両足を振り回し、ストレートな物言いで周囲を困惑させる……。オーバーすぎるリアクションで圧倒的な存在感を示したのは、5月16日放送の『育休刑事』(NHK)第5話にゲスト出演した浅野温子(62才)だ。
4年ぶりのドラマ出演ながら、ブランクをまったく感じさせないどころか、主役級の存在感と振り切れた演技が注目を集めた。SNSでは《思いっきり笑わせてもらった》《コメディエンヌぶりがすごい》との声が寄せられ、なかでも盛り上がったのは主要キャストの前田敦子(31才)との“絡み”だった。
前田の役は、主役で育休中の刑事を演じる金子大地(26才)の姉で、浅野とは“瓜ふたつな母娘”設定。大袈裟な身振り手振りを交え、目を見開いて話す姿がソックリな“Wあつこ”の姿は、《ふたりとも顔がうるさい笑》《本当の親子と言われても違和感がない》と視聴者を沸かせた。
浅野は1980年代に『あぶない刑事』(日本テレビ系)や『パパはニュースキャスター』(TBS系)など数々の人気ドラマに出演。同年代の浅野ゆう子(62才)とともに「W浅野」として一世を風靡し、ダブル主演したドラマ『抱きしめたい!』(フジテレビ系)はトレンディードラマブームを巻き起こした。
「若い女性を中心に人気が沸騰し、視聴率は18%超え。連ドラ放送後、スペシャル版が4作も放送されました。彼女たちの華やかなファッションを真似したがる女性が巷にあふれ、社会現象になったほどです」(テレビ局関係者)
浅野はこれまでコミカルな役からシリアスな役まで幅広くこなし、毎年新しい舞台に挑戦するなど、女優としてのキャリアを積み上げてきた。
しかし、2019年3月に体調不良で予定していた舞台を降板し、休養を余儀なくされることに。その経緯を浅野を知る芸能関係者はこう語る。
「原因不明のだるさと疲労で、とても舞台に出られるような状態ではなかったそうです。2か月後には体調も安定し、復帰を宣言しましたが、折り悪く新型コロナウイルスが蔓延。浅野さんは感染を恐れ、“おこもり”生活を徹底していました。外食は一切せず、撮影現場で人が集まるのも怖がり、仕事はすべて白紙状態になってしまったほど。
2003年から俳優業と並行して続けてきた古事記などの『よみ語り』も、一時休止していました」