第76回カンヌ国際映画祭の授賞式が、現地時間の5月27日に開催され、ヴィム・ヴェンダース監督の『PERFECT DAYS』の主演・役所広司(67才)が男優賞を受賞した。日本人俳優としては2004年に『誰も知らない』で、当時最年少の14才で受賞した柳楽優弥(33才)以来、19年ぶり2人目となる。
授賞式後に日本のメディアに対して「やっと柳楽君に追いついたかな」と冗談を飛ばした役所。ネット上では、
〈そう考えると、柳楽優弥くんは本当に凄かったな~〉
〈14才で賞も取ってる柳楽さんも凄すぎる〉
〈今では演技派の良い俳優になり嬉しい〉
〈役所さんと柳楽さんは、日本の俳優では、演技や存在感が図抜けていると思う〉
など、14才でカンヌ男優賞を受賞した柳楽の偉業にスポットが当たるとともに、昨今の柳楽の俳優としての充実度を改めて感じるネットユーザーが多かった。
『誰も知らない』の栄光とその後の苦悩
2004年公開の是枝裕和監督の『誰も知らない』で、母親に置き去りにされた4人兄弟の長男を演じた柳楽。初めてのオーディションで是枝監督に主役に抜擢され、俳優としての活動もこの作品が初めてだった。
そしてカンヌ映画祭で男優賞を受賞したことで、一気に注目の的となり、主演映画が次々と制作された。しかし、徐々に歯車が狂い始め、2008年には安定剤を大量に服用し、搬送されるという出来事もあった。
その後、俳優の仕事から距離を起き、20才の頃には、社会勉強のために一般のアルバイトをしていたこともあったという。
「最初の作品でカンヌ男優賞を受賞したことで、過剰に注目されてしまったところもあったのでしょう。10代後半の頃は、私生活が少々荒れていたとも聞いています」(芸能関係者)
2010年1月に俳優の豊田エリーと結婚し、同年10月に第一子が誕生。それ以降は、徐々に俳優として、輝きを取り戻していくこととなる。