6月4日、「ガーシー」こと東谷義和容疑者(51才)が滞在先のドバイから帰国後に成田空港で逮捕された。容疑は芸能人や実業家に対する常習的脅迫や名誉毀損など。わずか3か月前まで国会議員の職にあった男を空港で待っていたのは大勢の捜査員だった。
並み居る芸能人のなかでも執拗に攻撃されたのが綾野剛だった。綾野のほか、実業家、ジュエリーデザイナーの3人が警視庁に、脅迫や名誉毀損でガーシーを告訴しているが、ガーシー容疑者が逮捕されたとはいえ、綾野らにとって安堵できる状況ではない。しかし、ガーシー容疑者は、徹底して闘う姿勢を見せている。
「SNSが閉鎖されて発信力を失ったガーシーですが、彼が拠り所にするのはやはり『暴露』。芸能人の暗部や恥部の暴露を喜び、ガーシーをもてはやす“ガーシー信者”はいまだ相当数いるとみられ、彼の強力な援軍となるはずです。
かつて所属していた政治家女子48党(旧NHK党)の立花孝志代表も逮捕後に『司法での闘いを政治家女子48党として全力で応援、サポートする』と発言し、弁護団の弁護士費用などを負担する構えです」(全国紙社会部記者)
今後起訴されたとして、法廷でのガーシー容疑者はこれまで以上に牙をむいてくる可能性もある。
「ネットの規制によるBAN(禁止)もなく、ドバイ人脈に遠慮する必要もありません。これまで以上に制御不能になったガーシーは法廷でも最大の武器である暴露を重ねて、自らの正当性を主張するつもりのようで、新たな“爆弾”を投下する可能性もあります。綾野さんをはじめ多くの芸能人や著名人にとって気の抜けない状況となるでしょう」(ガーシー容疑者の知人)
帰国後、弁護士と接見したガーシー容疑者は「日本には帰ってこなくてもいいかなと思っていたが、正直ほっとした気持ちが強い」と話し、愛読する少年漫画誌の差し入れを要望したという。
「ガーシーは捜査には協力する姿勢で『やったことはやった』と話しているそうです。警察としては、ドバイで暗躍するガーシー組織の解明を狙っている節もあり、今後、罪状が増える可能性や共犯関係にあった人物が逮捕される可能性もありそうです」(前出・全国紙社会部記者)
今後の裁判の行方はどうなるのか。「岡野法律事務所」九段下オフィスの伊倉秀知弁護士が解説する。
「常習的脅迫で起訴された場合、法定刑は『3か月以上5年以下の懲役』とされていますので、検察は5年を求刑してくることも考えられます。常習的脅迫以外の罪状は、初犯なら逮捕されるケースは少ないですし、起訴されても執行猶予がつくケースがほとんどです。ただ、ガーシー容疑者の場合は悪質性が高く、これまでも任意の捜査や出頭に応じないまま、SNSで挑発的な態度を続け、国外逃亡までしています。
このため、実刑判決となることもあると思われます。裁判所としては、名誉毀損の被害の大きさや悪質性を考慮して、厳しい判決を下す可能性が高いのではないか」
ガーシー容疑者のYouTubeチャンネル開設から逮捕まで約500日。暴露の舞台はネットから法廷に移る。綾野にとって本当の闘いが始まる。
※女性セブン2023年6月22日号