「宣誓した通り、ぼくの言ったことは本当のことです」。裁判長に向かって力強く断言する金子賢(46才)の表情はいつになく真剣だった。5月下旬、東京地裁で金子が知人の投資家を提訴した民事裁判の口頭弁論が行われ、金子本人も出廷した。
「金子さんが訴えたのは野村證券の元社員で、昨年10月に出資法違反容疑で岡山県警に逮捕されたXです。虚偽の投資話などで70人近くから約20億円を集めたとみられ、今年3月に詐欺容疑でも再逮捕されています」(全国紙社会部記者)
金子も4000万円近い大金を投資したひとりだが、大損したわけではなかった。
「最終的にXから1億2000万円を受け取ったといいますから8000万円近く儲けた計算です。ところが、Xは金子さんの知人から投資を引き出すための“見せ金”を金子さんに騙し取られたと主張し、裁判沙汰に。
トラブルは取引先や当時の所属事務所にも通告され、金子さんは退所を余儀なくされました。当時、金子さんのSNSにはX側から中傷めいたコメントも書き込まれたといい、今回の裁判では精神的苦痛や固定収入を失ったことなどで生じた損害賠償を請求しています」(前出・全国紙社会部記者)
10代の頃から俳優として活躍し、映画『キッズ・リターン』やドラマ『ごくせん』シリーズ(日本テレビ系)などに出演した金子。2004年に格闘家に転向後、フィットネス業界に身を投じ、現在は実業家としてサプリメントのプロデュースや美ボディーを競うコンテストを主催している。トラブルの発端は配信ライブでの“投げ銭”だった。
「2020年頃から金子さんは配信アプリ『17LIVE』でライブを行い、ギフトと呼ばれるファンの投げ銭で多額の収入を得ていました。総額で1000万円以上のギフトを金子さんに投げたのがXで、2人はすぐに意気投合。月に20~30%の利益が出るというXの怪しい投資話に金子さんが飛びつき、大きなトラブルに発展してしまったのです」(芸能関係者)
当時、大物投資家としてメディアに取り上げられていたXを金子は信じきっていたという。
「バラエティー番組で40億円のプライベートジェットやハワイに15億円のマンションを所有する“超セレブ投資家”として紹介されたこともありましたが、どこまで本当だったのか……。恋人として共に出演したAKB48出身の元タレントと結婚しましたが、すぐに離婚しました。本人は容疑を否認しているそうですが、そもそも運用に必要な金融庁への登録もなかったといいます」(前出・芸能関係者)
泥沼の様相を呈する法廷闘争について金子に聞いた。
──裁判が行われているようですが。
「被害者はぼくのほかにもたくさんいるし、向こう(岡山)でも始まってる。いま(Xは)捕まってるしね」