まさに急展開だった。YouTubeなどの動画投稿サイトで著名人らを繰り返し脅迫したなどとして、警視庁が6月4日、前参院議員のガーシー(本名・東谷義和)容疑者(51)を、暴力行為等処罰法違反容疑などで逮捕した。これまで警察当局の帰国要請を無視し続けて、捜査の長期化が予想されていた中、滞在先のUAE・ドバイから事実上の強制送還での緊急帰国。そして、飛行機が着陸した千葉・成田空港での逮捕となった。
ただし、手錠をはめられながらも、金髪に鮮やかな水色のTシャツ姿のガーシー容疑者は、大勢の報道陣の前で小さく一礼して、不敵な笑みも浮かべた。
また、その裏では、3月に参議院議員を失職するまで所属していた政治家女子48党(旧NHK党)の立花孝志氏(55)には、機内からLINEで実況報告。その立花氏が出演した実業家の堀江貴文氏(50)のYouTube生配信で、そのやりとりが、リアルタイムで明かされた。
「容疑を認めれば20日間の拘留で釈放される」と予想する2人からの、「23日後に六本木でご飯食べましょう!」とメッセージに対しても、サムアップのスタンプで応じるなど、余裕ぶりをのぞかせた。
さらには、到着直後の警視庁で面会した担当の高橋裕樹弁護士までもが、ガーシー容疑者のリクエストで、その夜にすぐさまYouTubeを配信。
「いつも通りで、正直強い方。お金で困って帰国したとかではありません。ご自身で空港に直接行って、パスポート的なものを示して(出)入国しています。マスコミの多さを同行した警察と話していたときに、思わず顔がほころんでしまった」と、詳細に状況報告されるという、全てが異例の1日となった。
警視庁が、5月下旬には捜査員をUAEに派遣して、現地当局に送還を要請までしたことで叶った帰国、逮捕劇。個人的な金欠による観念ではなかったが、振り返るとガーシー容疑者のお金で浮き沈みを体験してきた半生は、まるでジェットコースターだ。