5月31日、WBCで侍ジャパンを優勝に導いた栗山英樹監督(62)が退任した。“連覇”への重責を担うことになる「次期監督」に相応しいのは誰か。球界の“ご意見番”である野球評論家20人に緊急アンケートを実施した。
侍ジャパンの「次期監督選び」が始まっている。
「11月に行なわれる『第2回アジアプロ野球チャンピオンシップ』が新生ジャパンの初陣になります。強化委員会は8月末を目途に次期監督を選定する方針です」(スポーツ紙記者)
スポーツ紙をはじめとするメディアは様々な候補者の名前を報じているが、球界OBたちは誰が相応しいと考えているのか。各人が「適任だと思う人物」に投票してもらうと、多種多様な意見が返ってきた。
最も多くの票を集めたのが、工藤公康氏(60)だ。選手時代に11度の日本一、ソフトバンクの監督としても5度の日本一に輝いた実績が評価された。2009年の第2回WBCで投手コーチを務めた山田久志氏が語る。
「実績は申し分なく、勝負に最も大切な『勝ち運』を持っている。守りを重視した手堅い野球が期待できます」
ほかにも、
「データを上手く駆使して、短期決戦を戦い抜くはず」(巨人OBの前田幸長氏)
「アメリカの野球をよく勉強している」(中日OBの谷沢健一氏)
などの評価に加え、投手出身である長所についても言及された。ソフトバンクや西武などでコーチを務めた杉本正氏が語る。
「WBCの勝敗の8割は継投によって決まります。自身が名投手として活躍し、ピッチャーの使い方を熟知する工藤が新監督に最適でしょう」
DeNA(当時横浜)の監督として日本一に輝いた経験を持つ権藤博氏はこんな言い方をした。
「具体的な監督名は避けますが、短期決戦は投手力がすべてです。今大会の大きな勝因は、栗山前監督と吉井理人投手コーチの連携が上手くいったこと。ピッチャーを上手く扱うことができる人選が重要です」