生活者目線で「新しい」「面白い」を軸とした生活関連用品の企画・開発・販売を行う「ドウシシャ」。2018年にはサーキュレーターとシーリングライトを組み合わせた「サーキュライト」を生み出した。空気を循環させる照明機器だ。現在、シーリング・EZ・ソケット・メガ・ホット&ブロアーなどさまざまなシリーズを展開している。
2023年は、今回紹介するシーリングシリーズとソケットシリーズをリニューアル。2022年モデルに比べ、風量が16%上がり、照明の消費電力は21%ダウン(12畳用の場合)した。デザインも一新。シーリングシリーズはカバーがよりフラットになり、圧迫感が軽減した。
照明とサーキュレーターが一体化するメリットとは──。
「エアコンで温度調節をした際、暖気は天井付近に、冷気は床付近にたまる性質があります。室内の温度が均一でないと頭はボーッとするのに足元だけ寒く感じるなど不快な“温度ムラ”が生じ、冷暖房効率も悪くなってしまいます。
その点、本製品は照明も兼ねているため、天井から直線的な風で気流を起こし、空気を効率よく循環させます」(広報担当の大竹惇さん・以下同)
夏は扇風機のような爽やかな風が体に届き、冬は反時計回りで冷気を床から吸い上げる。直接、風を浴びずに暖かい空気が足元に送り込まれる。
「一般的なサーキュレーターは空気を押し出すばかりですが、本製品には、逆回転で風を取り込む機能も付いています。無風なのに空気の流れが生まれ、より快適に過ごせるのです」
サーキュライトを使用しなかった場合、床付近と天井付近の冷房時の温度差は約4℃だったが、稼働後には約1℃となった。(約6畳の部屋でエアコンによる冷房開始から2分後に測定。JFEテクノリサーチによる測定。測定モデルはDCC-SW08EC)
「風量は16段階で調節できます。天井から風が吹く気持ちよさに加え、体感温度も3℃程度変わります。床置きをしないためスペースをとらないのも利点です」
もちろん、照明器具としても優秀だ。明るさは約5000lm(ルーメン)、本や新聞の小さな文字までくっきり照らす昼光色からリラックスできる電球色まで、調色は7段階、調光は10段階で調節できる。
大手電力会社7社が6月から電気料金値上げを実施した。節電が必須となるが、冷房の設定温度を1℃上げれば1日9時間の使用で年間約940円の節約となる(経済産業省 資源エネルギー庁調べ)。今夏は空気循環がカギとなりそうだ。
【商品DATA】
『サーキュライト シーリングシリーズ スタンダードモデル DCC-A12CM』/ドウシシャ/3万8280円。
サイズ/直径640×厚み160mm、重量/4kg 適用畳数/〜12畳。
オフタイマーは1・2・4・8時間。リモコンが付属。※イメージ写真のサーキュライトはスイングモデル。
取材・文/藤岡加奈子
※女性セブン2023年7月6日号