7月2日、札幌市の繁華街・ススキノのホテルで、首を切断された男性の遺体が見つかった事件。犯人は被害者男性の頭部をキャリーケースに入れて持ち帰ったとみられており、警察は依然として行方を追っている。事件から約1週間、ようやく事件当日の状況がわかってきた。取材を続ける地元テレビ局の社会部記者は言う。
「遺体がみつかった現場は浴室でした。第一発見者はホテルの従業員でしたが、男性がうつぶせになっているのを発見し、体が白くなっているのをみて通報したそうで、頭部がないことには気づかなかったそうです。その後駆けつけた救急隊員が、頭部がないことを確認した。
頭部のほか、被害者の服、所持品含めすべて犯人が持ち帰っているとみられている。ホテル内には被害者の手がかりになるものは身体、指紋しかなかったといいます」
被害者は恵庭市の会社員・浦仁志さん(62)。事件当日、家族には行き先を告げないまま札幌市内で行なわれたディスコイベントに参加したことがわかっている。浦さんを知るイベントに参加した男性が語る。
「当日は400人以上人が入って、うち半分は常連の人だったと思います。被害者の方は、イベントの受付の時には上に白い服を着て、下は黒のスカートのような形状のものを履いていた。ディスコイベントですから、仮装をしてくる人もいますし、ウィッグをつけて参加するお客さんもたくさんいます。ただ、今回のような事件が起きたのはもちろん初めてのことで、驚いています……」
別のイベント参加者の男性は、浦さんはイベント中、「目立っていた」という。
「レディー・ガガの仮装だと思いますが、光沢のある服に、光るバッグを背負って注目を集めていた。普段はおとなしい人で、無理に人に絡んだりすることはありませんが、イベントで仮装に着替えて来るとディスコの雰囲気に溶け込んで、よく人とコミュニケーションをとっていました。まさか60代の方だとは思わなかった。
その日は『君の瞳に恋してる』『ホット・スタッフ』など、往年の名曲を踊って皆で楽しんでいた。浦さんはススキノのナイトクラブなどにもよく顔を出していた。楽しいイベントの後だっただけに、ショックです」