“トラとミケ”が営む“どて煮屋”に集まるお客たちの人生模様を描く漫画『トラとミケ』。現在、三洋堂書店、BOOKSえみたす、いまじん白揚、精文館書店の4法人でフェアが展開中。この4法人のご当地書店員に『トラとミケ』の魅力を紹介してもらいました。
・精文館書店 馬場あゆみさん
「ほっこりした絵柄なのに人情味あふれる骨太なドラマがあって、私もこの店の常連になりたいと思うのです。」
【私がいちばん好きなシーン】
出版社に勤める上田さんのもとに、子供の頃に別れたきりの父の訃報が届く。愛された記憶もまったくなかったが、異母妹が「はしれ はしれ ぼくのきしゃ」という絵本を持って訪れる。その絵本をめくると、読み聞かせをしてくれた父の思い出が鮮やかによみがえり……。(1巻・春暖の候)
・いまじん白揚 TSUTAYA BOOKSTORE 則武新町店 田中さん
「トラとミケのどて煮屋で、日々の疲れを癒したり悩みを聞いてもらったりしたいです。」
【私がいちばん好きなシーン】
トラとシンちゃんの高校時代の恩師・坂本先生は今年100歳。昔、先生がみんなを連れて岐阜城に登り、その天守閣で、悔いのない人生を歩むよう話をしてくれたという思い出話に花を咲かせる。すると、悩み多きルミちゃんと田中くんは滂沱の涙を流して感動し……。(3巻・梅天の候)
・三洋堂書店 海野稚早さん
「ほのぼの日常漫画と思いきや、泣かせに来ます!」
【私がいちばん好きなシーン】
いつも店の片隅で泥酔している自称占い師・幻斎じいの過去が明らかになった回。幻斎じいは戦時中、野球のバッテリーを組んでいた親友・タモツを、自分のついた嘘のせいで死なせてしまう。戦後、荒れた生活を送っていた幻斎じいを、ある占い師が呼び止めて……。(3巻・炎暑の候)
・BOOKSえみたす 村上絵理奈さん
「季節ごとに描かれるトラミケ姉妹の日々の暮らしにほっこりします。猫好きさんはハマること間違いなし。」
【私がいちばん好きなシーン】
中村くんはトラの高校の同級生。地元に戻って旧友たちと楽しい生活を送っていたが、実はがんになり、余命宣告を受けていた。自分の命が幾ばくもないことを悟ると、みんなに「どんなときも笑顔を忘れずに」と伝えるために、リコちゃんにこっそりお願い事をしていた…。(4巻・冬隣の候)
※女性セブン2023年7月20日号