東京・天王洲の寺田倉庫で開催中の『金曜ロードショーとジブリ展』に、ジブリ作品『風立ちぬ』でヒロインの声優を務めジブリとも縁の深い瀧本美織さんが潜入! 「今年で『風立ちぬ』の公開から10年が経つんですね」と、感慨深そうに収録当時を振り返る瀧本さん。ヒロイン・菜穂子の声を演じた経験は、自身にとって大きな転機になったと語る。
「それまでは、自分の声を自分でも特殊だなと思っていて……。でも、宮崎駿監督と鈴木敏夫プロデューサーは、“それがいいんだよ”って言ってくださったんです。むしろ、“自然なほどいいから”と、リハーサル時の気負わず発した声が採用されることもありました。
以来、声の仕事も積極的にやりたいと思えるようになりました。自分の可能性を広げてくれたお二人には感謝しかありません。またいつか作品に参加して、成長したところを見てもらえたらうれしいです」
ジブリ大好き芸人の石出奈々子さんによる注目ポイントの解説とともにお届けします。
●エントランス
天井から作品の名シーンを集めたフィルムが吊るされ、高揚感をかきたてる演出。『金ロー』の名物キャラクター『フライデーおじさん』もお出迎え。
「1997~2009年まで番組オープニングに登場していた撮影技師・フライデーおじさんの生みの親は、宮崎駿監督なんですよ!」(石出さん)
●風の谷のナウシカ 王蟲の世界
猛毒の生態系をもつ森“腐海”を、造形作家の竹谷隆之氏がリアルに表現。奇怪な生物たちがいまにも動き出しそうに迫りくる様子は圧巻!
「『金ロー』でもっともなじみの深い作品が展示の大トリ。腐海の植物にはゴーヤーなどの植物をかたどったものも使われ、より自然界に近い質感を再現!」
●ヒストリーゾーン
『金ロー』とジブリの歩みをパネルで紹介。製作現場の裏話や貴重な資料とともに、当時の世相を振り返りながら作品の魅力に迫る。
「スタジオジブリのほぼ全作品の絵コンテが展示され、ファン垂涎! 『金ロー』とジブリの関係性やスタッフの変遷も明らかに」(石出さん)
●ジブリ映画ポスタースタジオ
人気作品の主人公になりきってポスター写真が撮れる。スタッフがベストポジションやポイントを教えてくれるので再現度もばっちり!
「小物のパン一つひとつまでリアルで、映画の世界そのもの。ここは照れずに“なりきる”のが正解! スタッフさんに撮影してもらえるので、ひとりでも安心」(石出さん)
●ジブリの幻燈楼
壁に映し出されたジブリのキャラクターと音楽が、映画の世界観へといざなう。しばし時間を忘れて見入ってしまう、夢の世界がここに。
「ガラスの町・富山で制作され、いままで富山展のみの公開だった“幻のお宝”が、東京に初お目見え。これを見るだけでも行く価値あり!」(石出さん)
■金曜ロードショーとジブリ展
日本テレビ系『金曜ロードショー』とともに歩んできたスタジオジブリ作品の魅力を紹介。参加型のコンテンツなど、エンターテインメント性が高い構成が話題に。東京展は9月24日まで、天王洲寺田倉庫B&C HALL/E HALLにて開催中。
【プロフィール】
瀧本美織/1991年生まれ、鳥取県出身。2010年に映画『彼岸島』で女優デビュー。NHK連続テレビ小説『てっぱん』のヒロインはじめ、数々の作品に出演。好きなジブリ作品は『紅の豚』。
石出奈々子/バラエティー番組のADを経てお笑い芸人に。アニメ作品のものまねを得意とし、ジブリ愛の深さはお笑い界でも屈指!
撮影/田中智久
※女性セブン2023年8月3日号