世間の子供たちは夏休みに突入した。各地では夏祭りや花火大会など、4年ぶりの開催となる夏のイベントが大賑わいだ。コロナ禍のブランクを埋めるように、行楽地に多くの人が足を運んでいる。だが、密かに取りやめになった“お出かけ”があった。
「天皇ご一家のご静養です。8月上旬に、ご一家は須崎御用邸(静岡県下田市)で静養される方向で調整が進められていましたが、取りやめになりました。観光地などに人出が戻りつつあり、観光のハイシーズンであることを考慮されたのでしょう。ご一家の移動手段が車であっても電車であっても、お出かけになれば混雑を招くことに変わりはなく、コロナの感染者も増加傾向にありますから」(宮内庁関係者)
こうした社会情勢に加えて、愛子さまのご事情が大きいという。
「どうやら、学業に専念される夏とするようです。愛子さまが通われる学習院大学は8月1日から夏休みに入るため、8月上旬のご静養には影響がないように思われるのですが、
まとまった時間に参考書などの書物を丹念に読み込んだり、関連する一次資料に直接触れられるなど、長期休暇にしかできないことに時間を使われたいというお考えがあるようです」(前出・宮内庁関係者)
せっかく新型コロナが5類に移行し、人と人との接触のハードルが下がったにもかかわらず、この夏も愛子さまのお姿を見る機会はごく限られそうだ。
学生のうちにしかできないことを
愛子さまの大学生活は、新型コロナの感染拡大とともにスタートした。入学後はほとんど通学することができず、講義は3年生まで完全にリモートで受けられてきた。キャンパスに足を運べるようになったのは今春、大学4年生になってからのことだった。
「リモートの時期も、愛子さまは、熱心に学問に取り組んでこられたはずです。ただ、教授陣に対面で質問をしたり、ほかの学生と意見を交換したり、また、一緒にどこかへ出かけるような機会にはなかなか恵まれませんでした。それだけに、学生としての残り少ない時間は、学生のうちにしかできないことに使いたいとお考えなのでしょう。ご静養を拒否されるほどの愛子さまの勉強への熱意を、両陛下は尊重されたいというお気持ちに違いありません」(皇室記者)
大学4年生ならではの事情もある。
「大学で日本文学を学ばれている愛子さまは最終学年を迎えられ、日頃の授業や課題に加え、卒業に向けて卒業論文の準備をされています。長く続いたコロナ禍で思うように学びの機会を得られなかったからこそ、卒論はご自身で納得のいくものに仕上げたいとお考えなのでしょう」(前出・皇室記者)