あえて娘を実行犯に?
父親の修容疑者は、地元では有名な精神科医だったという。道内の医療関係者が語る。
「田村医師は、2008年から道内の総合病院で精神科の科長を務めていました。連携診療に従事する一方で、『海外派遣自衛官と家族の健康の問題』などの社会課題にも関心を持ち、講演会も何度か開く熱心な医師でした」
修容疑者と知り合いの精神科医は言う。
「イラク人質事件の後、被害者のケアなどで熱心に活動されていて、戦争被害のシンポジウムで何度かお話しする機会がありました。お酒を飲みながら、勤労者のストレスなど労働問題を真剣に語る一方、趣味の音楽活動やユーチューブの動画編集については楽しそうにしゃべっていたのが印象的です。娘さんのことは聞いたことがありません。報道で知りましたが、たしかにそういうことは言いづらいですよね」
すでに報じられているとおり、瑠奈容疑者は家に引きこもりがちだったという。
「中学時代はほとんど不登校で、高校で通信制の私立学校に通っていたようです。その後、働いたことはあったものの長続きせず辞めてしまった。それで逮捕当時、『無職』ではなく『職業不詳』とされたそうです」(地元メディア記者)
修容疑者の知人は、こう証言する。
「妻はパート従業員と報じられていますが、もともとは学芸員をしていたそうです。彼女が描いたアマビエのイラストを修さんがSNSで披露するなど、一見仲が良さそうでしたが、実は、娘さんが不登校になってからは夫婦関係に亀裂が走ったこともあったようです。
修さんは、仕事はもちろん趣味の音楽活動にも打ち込み、バイタリティにあふれる方という印象でしたが、その背景には、自宅に居づらい感情があったのかもしれません」
それでも、近所では母娘で外出する様子が目撃されたこともあった。
「7~8年くらい前かな、お母さんと娘さんが一緒に歩いているのを見ました。小柄で綺麗な長い髪をしていて、伏し目がちに挨拶してくれました。お家も手入れされたおしゃれな一軒家だから覚えています」