スポーツ

新大関・豊昇龍、入門時から際立っていた潜在能力 朝青龍は「こいつは大関、横綱になれる」と太鼓判を押した

5歳の頃に柔道を始めていた豊昇龍(時事通信フォト)

5歳の頃に柔道を始めていた豊昇龍(時事通信フォト)

 3関脇が“トリプル大関取り”に挑んだ7月場所は豊昇龍(24)が優勝。し、大関昇進を果たした。「元横綱・朝青龍の甥」として知られる新大関は、国技の看板を担う力士になれるのだろうか──。

 豊昇龍の父親はモンゴルの元警察官で5人兄弟の長男。次男は総合格闘家、三男はブルー・ウルフのリング名で新日本プロレスのリングに上がっていたレスラーで、四男が朝青龍だ。そんな格闘家一族に育った豊昇龍も、5歳の頃に柔道を始めたという。

「並行してサッカーやバスケもやっていたが、11歳になるとレスリングを始め、才能を発揮した。モンゴルの地方大会でも優勝し、15歳になると朝青龍の紹介で日体大柏高にレスリング留学。その後、国技館で相撲観戦した時に体が小さい日馬富士の相撲に感動して、高校1年の途中でレスリング部を辞めて相撲部に入り直したのです」(相撲担当記者)

 すぐに頭角を現わし、高校2年で関東大会優勝、高校総体個人8強となった。3年では高校総体個人2位、国体個人3位の成績をあげ、卒業後の2017年に立浪部屋へ入門する。その経緯を師匠である立浪親方(元小結・旭豊)はこう振り返る。

「朝青龍とは親交があったので相撲留学している甥っ子がいるとは聞いており、地方大会で本人を見かけた時に声を掛けました。朝青龍が背中を押してくれたこともあって入門となったが、当初から潜在能力は抜群に見えましたよ。よく入門してくれたと思う。入門前から朝青龍が『こいつは大関、横綱になれるから』と言っていたが、その言葉に間違いはなかった」

 豊昇龍は2018年1月場所で初土俵を踏む。当初から「目標とする力士は朝青龍と公言していた」(前出・担当記者)といい、順調に番付を上げていく。初土俵から11場所で十両に昇進し、新入幕まで15場所のスピード出世。20歳で小結に昇進した朝青龍には及ばないが、豊昇龍も新入幕から10場所目に22歳で三役となった。

「相撲内容が朝青龍の影響を受けているのは間違いない。本場所の取組が終わると朝青龍から叱咤激励のLINEが届くそうです。気合の入った一番では朝青龍が塩を取りにいく時に見せた廻しを叩くパフォーマンスを真似したりすることもあります」(同前)

※週刊ポスト2023年8月11日号

関連キーワード

関連記事

トピックス

隣の新入生とお話しされる場面も(時事通信フォト)
《悠仁さま入学の直前》筑波大学長が日本とブラジルの友好増進を図る宮中晩餐会に招待されていた 「秋篠宮夫妻との会話はあったのか?」の問いに大学側が否定した事情
週刊ポスト
新調した桜色のスーツをお召しになる雅子さま(2025年4月、大阪府・大阪市。撮影/JMPA)
雅子さま、万博開会式に桜色のスーツでご出席 硫黄島日帰り訪問直後の超過密日程でもにこやかな表情、お召し物はこの日に合わせて新調 
女性セブン
NHKの牛田茉友アナウンサー(HPより)
千葉選挙区に続き…NHKから女性記者・アナ流出で上層部困惑 『日曜討論』牛田茉友アナが国民民主から参院選出馬の情報、“首都決戦”の隠し玉に
NEWSポストセブン
被害者の手柄さんの中学時代の卒業アルバム、
「『犯罪に関わっているかもしれない』と警察から電話が…」谷内寛幸容疑者(24)が起こしていた過去の“警察沙汰トラブル”【さいたま市・15歳女子高校生刺殺事件】
NEWSポストセブン
豊昇龍(撮影/JMPA)
師匠・立浪親方が語る横綱・豊昇龍「タトゥー男とどんちゃん騒ぎ」報道の真相 「相手が反社でないことは確認済み」「親しい後援者との二次会で感謝の気持ち示したのだろう」
NEWSポストセブン
「日本国際賞」の授賞式に出席された天皇皇后両陛下 (2025年4月、撮影/JMPA)
《精力的なご公務が続く》皇后雅子さまが見せられた晴れやかな笑顔 お気に入りカラーのブルーのドレスで華やかに
NEWSポストセブン
2024年末、福岡県北九州市のファストフード店で中学生2人を殺傷したとして平原政徳容疑者が逮捕された(時事通信フォト)
《「心神喪失」の可能性》ファストフード中学生2人殺傷 容疑者は“野に放たれる”のか もし不起訴でも「医療観察精度の対象、入院したら18か月が標準」 弁護士が解説する“その後”
NEWSポストセブン
被害者の手柄さんの中学時代の卒業アルバムと住所・職業不詳の谷内寛幸容疑(右・時事通信フォト)
〈15歳・女子高生刺殺〉24歳容疑者の生い立ち「実家で大きめのボヤ騒ぎが起きて…」「亡くなった母親を見舞う姿も見ていない」一家バラバラで「孤独な少年時代」 
NEWSポストセブン
運転席に座る広末涼子容疑者
《広末涼子が釈放》「グシャグシャジープの持ち主」だった“自称マネージャー”の意向は? 「処罰は望んでいなんじゃないか」との指摘も 「骨折して重傷」の現在
NEWSポストセブン
大阪・関西万博が開幕し、来場者でにぎわう会場
《大阪・関西万博“炎上スポット”のリアル》大屋根リング、大行列、未完成パビリオン…来場者が明かした賛&否 3850円えきそばには「写真と違う」と不満も
NEWSポストセブン
真美子さんと大谷(AP/アフロ、日刊スポーツ/アフロ)
《大谷翔平が見せる妻への気遣い》妊娠中の真美子さんが「ロングスカート」「ゆったりパンツ」を封印して取り入れた“新ファッション”
NEWSポストセブン
「週刊ポスト」本日発売! 高市早苗が激白「私ならトランプと……」ほか
「週刊ポスト」本日発売! 高市早苗が激白「私ならトランプと……」ほか
週刊ポスト