巨人・秋広優人(20)は今シーズン、20歳ながら3番に定着し、7月23日のDeNA戦では、巨人史上初の「高卒入団3年目以下の選手で4試合連続本塁打」を記録。松井秀喜氏(49)がつけた背番号55を継承する高卒ルーキーの活躍ぶりに、巨人関係者からの期待も大きい。こうした若手選手の台頭の一方で、窮地に立たされているのが巨人のベテラン勢だ。スポーツ紙デスクが語る。
「7月10日、都内で囲み取材に応じた巨人の山口寿一オーナーは、秋広の活躍を評価したうえで『もっと若手が突き抜けるような活躍をすれば、チームはさらに上位を狙える』と発言しました。これは“若手をもっと起用しろ”と暗に示したということ。チームが2年連続Bクラスの危機に陥るなか、巨人史上初のシーズン途中解任も囁かれる原辰徳監督(65)はこの発言を無視できないでしょう」
辛口で知られる野球評論家の江本孟紀氏もこう言う。
「逆転優勝が難しいとなれば、原監督は若手の育成で手腕をアピールするしかない。高給取りのベテランの大減俸や首切りが続投の条件になります。背に腹は代えられず、バッサリいくのではないか」
では、どの選手がそのリストにあがっているのか。
「まず焦点となるのが、今シーズンで複数年契約が満了する坂本勇人(34)でしょう。女性問題やケガによる長期離脱と6億円の年俸に見合った活躍をしているとは言えません。菅野智之(33)も今シーズンは5億円の年俸ながらケガで出遅れ勝ち星が伸びず、戸郷翔征(23)にエースの座を明け渡しました。単年契約ですから大幅な減俸は十分考えられる。
ただ彼ら以上にマズい状況なのが、同じく今シーズンで契約満了の丸佳浩(34)と小林誠司(34)。2人はケガではなく不調続きで二軍落ちするといった状態のため、“レギュラー復帰の見込みは薄い”と見なされれば戦力外通告となる可能性もある」(前出・スポーツ紙デスク)
老兵は死なず、消え去るのみ、となってしまうのか。
※週刊ポスト2023年8月11日号