パワハラ上司の元ですり減り、新卒で入社した大手広告代理店を3年足らずで辞めてしまう──女優・小芝風花(26)はドラマ『転職の魔王様』(カンテレ・フジテレビ系)でそんな不器用な“社畜ヒロイン”を演じている。
小芝扮するヒロイン・未谷千晴は、無職となって転職エージェントへ救いを求めるも、「未経験業界へ挑むのは、25歳がタイムリミットです」と、シビアな現実を突きつけられる。劇中では転職市場におけるひとつの分岐点として「25歳」が語られるが、小芝にとっても節目の年齢となったという。
「私自身も大人への分岐点として、すごく意識をしていました。でも、昨年に節目を迎えてみると、ちょっと肩の力が抜けたくらい。自分に大人っぽさを感じることもないまま、あっという間に26歳です。ただ、この3年間で年下のキャストやスタッフの方々とお仕事をする機会が、すごく増えたんです。20代後半に入って、自分の置かれた立場は大きく変わりました」
『転職の魔王様』には、事務所の後輩・井本彩花も出演している。
「いもっちゃん(=井本)など、事務所の後輩ちゃんは『先輩』と呼んでくれて、かわいいんです。私は幼く見られがちで年上感があまりないので、先輩と言われることにまだ慣れてなくて。呼ばれるたびに、嬉しくて舞い上がっています(笑)。
これまでは年上の俳優さんに囲まれていたので、“甘えさせていただきます!”と頼ってきましたが、それだけではいけないと感じるように……。私は、自分についてこいという姐御タイプではないけれど、年下の俳優さんやスタッフさんにとって少しは頼りになる存在でありたいですね。年上の自覚や責任感が芽生えたのは、25歳を超えてからです。
今回の現場でもちょっと大変そうに見える人がいたら、ラフな感じで声をかけてみたりして。悩みやストレスは人に話すだけで少しラクになると思うので、気軽に話を聞いてあげられる相手になれたらいいなと思っています」
自身はギターを弾いて発散すると明かす。3年前に本誌・週刊ポストに登場した際は、夢中になっているものにアコースティックギターを挙げ、甲斐バンドの曲を弾くこともあると語っていた小芝。本誌の掲載後にバラエティ番組で甲斐よしひろとの対面が叶い、記事を知っていたという甲斐からギターをプレゼントされるサプライズもあったと喜ぶ。
「甲斐さんにいただいたギターは音色がとても激しいというか、強いんです。そのパワフルな音でジャカジャカジャカと弾くと、ものすごく発散できる! 2~3日前も弾いたばかりです。撮影期間なので1曲だけのつもりが、めっちゃ楽しくて止まらなくなり、手首の痛みでハッとして(笑)。最近はAdoさんの『ギラギラ』や『レディメイド』もリズムが心地よくて気持ちがアガるので、よく弾きます」