国内

「ハンディファン」「首掛け扇風機」に注意 顔に当て続けてドライアイ、熱中症リスクが高まることも

一歩間違えれば命取りに(写真/PIXTA)

一歩間違えれば命取りに(写真/PIXTA)

 記録的酷暑となっている今年の夏。地域によっては日中の気温が40℃近くにまで達するなか、外出する際の必須アイテムになっているのが「冷感グッズ」だ。使い勝手のよさに加え、数百円からという、手に入れやすい価格帯であるため人気を博し、子供から大人までさまざまな「冷感グッズ」を愛用している。

 なかでも人気を集めているのが「ハンディファン」や「首かけ扇風機」などの携帯扇風機だ。顔まわりに手軽に風を当てることができるため、外出中に歩きながら利用する人が多い。しかし、路上での使用には注意が必要だという。秋葉原駅クリニックの医師・佐々木欧さんは「使い方を間違えると思わぬリスクがある」と指摘する。

「汗などで体表が湿っている状態であれば体を冷やすことができます。しかし局所的に風を当て続けることで皮膚が乾いてしまった場合、ドライヤーで熱風を当て続けているのと同じ状況を作り出していることになります。冷却効果が得られないだけではなく、“送風で体を冷やしている”という錯覚から体の異変に気づくのが遅くなり、熱中症リスクがかえって高まってしまいます」(佐々木さん)

 ベビーカーに取り付ける場合は、地表の熱や照り返しの影響を受けた熱風が当たらないよう、高い位置に取り付けるなど注意が必要だ。携帯扇風機が招くのは熱中症リスクだけではない。

「手持ちタイプや首からかけるタイプは、風の当たる箇所がどうしても顔がメインになる。すると目に風が当たり続けてしまうため、目が乾燥してドライアイのリスクも高まります」(佐々木さん)

 こうした弊害を防ぎ効果的に使うためには、タイミングが大切だ。熱中症の専門家で松山大学特任教授の田中英登さんがこう話す。

「汗をかいている状況なら、ファンが発生させる気流が汗の蒸発を促進し、体温の上昇を抑えてくれます。たとえば、日中に外で作業をしている人たちがファン付きの作業服を着ているのは、正しいファンの使い方だといえます」

 逆に汗をかかないような涼しい室内にいるときや、汗がすでに乾いているときは、使わないのが得策だ。

※女性セブン2023年8月31日号

関連記事

トピックス

日本人俳優として初の快挙となるエミー賞を受賞した真田広之(時事通信フォト)
《子役時代は“ひろくん”》真田広之、エミー賞受賞の20年以上前からもっていた“製作者目線” 現場では十手の長さにこだわり殺陣シーンでは自らアイディアも
NEWSポストセブン
葉月里緒奈の現在とは…
《インスタでぶっちゃけ》変わらない葉月里緒奈(49)「映画はハズレだった」「老眼鏡デビュー」真田広之と破局から“3度目結婚相手”までの現在
NEWSポストセブン
主人公を演じる橋本環奈
舞台『千と千尋の神隠し』中国公演計画が進行中 実現への後押しとなる“橋本環奈の人気の高さ” 課題は過密スケジュール
女性セブン
10月には2人とも33才を迎える
【日本製鉄のUSスチール買収】キーマンとなる小室圭さん 法律事務所で“外資による米企業買収の審査にあたる委員会”の対策を担当 皇室パイプは利用されるのか
女性セブン
殺人と覚醒剤取締法違反の罪に問われた須藤早貴被告
「収入が少ない…」元妻・須藤早貴被告がデリヘル勤務を経て“紀州のドン・ファン”とめぐり会うまで【裁判員裁判】
NEWSポストセブン
自身の鍛えている筋imoさ動画を発信いを
【有名大会で優勝も】美人筋トレYouTuberの正体は「フジテレビ局員」、黒光りビキニ姿に「彼女のもう一つの顔か」と局員絶句
NEWSポストセブン
シンガーソングライターとして活動する三浦祐太朗(本人のインスタグラムより)
【母のファンに迷惑ではないか】百恵さん長男の「“元”山口百恵」発言ににじみ出る「葛藤」とリスペクト
NEWSポストセブン
中山秀征にいじられた柏木由紀(時事通信フォト)
《すがちゃん最高No.1と熱愛》柏木由紀、事務所の大先輩中山秀征の強烈イジリ「ラブ&ゲッチュ」に体くねらせて大照れ
NEWSポストセブン
交際中の綾瀬はるかとジェシーがラスベガス旅行
【全文公開】綾瀬はるか&ジェシーがラスベガスに4泊6日旅行 「おばあちゃんの家に連れて行く」ジェシーの“理想のデートプラン”を実現
女性セブン
水原被告の量刑は大谷次第か
【勝負は10月25日】大谷翔平、悲願のワールドシリーズ初日に水原一平被告の判決 量刑は大谷の意見陳述書次第、厳罰を望むか温情をかけるか
女性セブン
愛子さま
愛子さま、日赤への“出社”にこだわる背景に“悠仁さまへの配慮” 「将来の天皇」をめぐって不必要に比較されることを避けたい意向か
女性セブン
羽生結弦(時事通信フォト)の元妻・末延麻裕子さん(Facebookより)
【“なかった”ことに】羽生結弦の元妻「消された出会いのきっかけ」に込めた覚悟
NEWSポストセブン