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SNSでの美容整形手術情報を信じる前に、米国形成外科学会が示す5つのチェックポイント

スマホの中の不倫の痕跡は、履歴などに残る

SNS利用は美容整形手術の検討にも影響(写真はイメージ)

 SNS(ソーシャル・ネットワーキング・サイト)人気は、美容医療との関わり方を劇的に変えたが、どのように付き合えばよいだろうか。米国形成外科学会(ASPS)が2023年7月、美容整形手術を検討する人にとって重要な5つのチェックポイントを挙げている。

美容整形手術におけるSNS利用の長所と短所

 米国形成外科学会によると、SNSは美容整形手術を検討している人にとって長所と短所の両方がある。

 良い面では、手術を受けようとする人が医師や同じく美容整形手術に関心のある人たちと簡単に交流できるようになったことである。以前は、人々は限られた口コミやビフォーアフターの写真に頼っていたが、現在では、豊富な情報に瞬時にアクセスでき、同じ興味関心を持った世界中の人たちとつながることができる。

 また、SNSによる情報発信は美容整形手術に対する偏見を減らすことにも貢献している可能性もあるという。

 一方で悪い面もある。SNSは誤った情報の温床になり得ること。またSNSで発信される情報はあくまでハイライトで、リスクを含めた詳細な情報は省かれている点も注意する必要があるという。

SNSの投稿を評価するためのヒント

 その上で、SNSで発信される情報とのつき合い型についてチェックポイント5点を挙げている。

・コメントをチェック:実際に施術を受けた人のコメントは、施術を受けた人の満足度を知るための参考になる。

・交流することを恐れない:興味を引く投稿をした外科医とは交流し、その外科医が施術を検討する人たちとどのように交流しているかをうかがい知ることができる。

・フォロワー数に注目しない:フォロー数は必ずしも外科医の専門性や権威を反映するものではない。フォロー数はお金で買うこともできる。

・もう少し深掘る:SNSの情報だけではなく、もっと情報を集める。SNSでは、意図的に特定のキャラクターを作れるので、本来の姿が見えない可能性もある。そこで、外科医のウェブサイトや資格情報なども確認し、総合的に情報を評価する。

・加工写真に注意:非現実的な期待を抱かせる恐れがあるので、加工された画像やフィルターがかかった写真には注意する。掲載された写真には、常に批判的な目を向ける。

 SNSは貴重な情報源である一方で、誤解などの問題につながる可能性もある。ここで示したチェックポイントは、美容整形外科以外でも参考になりそうだ。

参考文献

Decoding plastic surgery on social media: A guide to reliable research in the digital age

コロナ・パンデミックが世界の美容を変えた、その背景に韓国美容のトレンド

「求める理想像に変化 SNS上の加工画像が『なりたい顔』」

【プロフィール】
星良孝/ヒフコNEWS編集長。ステラ・メディックス代表、獣医師、ジャーナリスト。東京大学農学部獣医学課程を卒業後、日本経済新聞社グループの日経BPで「日経メディカル」「日経バイオテク」「日経ビジネス」の編集者、記者を務めた後、医療ポータルサイト最大手のエムスリーなどを経て、2017年にステラ・メディックス設立。医学会や研究会での講演活動のほか、報道メディアやYouTube『ステラチャンネル』などでも継続的にヘルスケア関連情報の執筆や情報発信を続けている。獣医師の資格を保有しており、専門性の高い情報にも対応できる。

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