芸人やお笑いファンの間で大きな盛り上がりを見せた、結成16年以上の漫才師による漫才賞レース「THE SECOND~漫才トーナメント~」。初代王者となったギャロップに、惜しくも準決勝の舞台で敗れた囲碁将棋が、ベスト4漫才師への連続インタビューに応えて決勝の1日を振り返った。(聞き手/中村計=ノンフィクションライター、『笑い神 M-1、その純情と狂気』著者)【前後編の後編。前編から読む】
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──準決勝のネタは、1回戦以上にスピード感があって、笑いもどんどん大きくなっていきました。らしさ全開でしたよね。
根建太一:1本目は楽屋入りしてから7時間近く待たされましたけど、準決勝は1回戦が終わってすぐでしたから。バクバクしている暇もなかった。
──間に準決勝の第一試合を挟んでいたので、時間的に言うと40分後くらいですかね。
根建:そんなにありましたか? もっと短かったような感覚がありますね。
文田大介:大会を通して、僕らはそこまでずっと後攻で、準決勝で初めて先攻になったんです。それもあって、すぐに順番が回ってきたような感覚になったんだと思います。
──ネタの盛り上がりは、得点にも表れました。まずは1点の人が0人。次に2点の人が16人。最後、3点の人が84人。計284点で、その日、前の対戦で三四郎がマークしていた最高得点に並びました。文田さんが思わず「勝ったかも」と漏らしましたが、あれは思いますよね。
根建:僕も思っちゃいました。
文田:僕は「優勝するかも」とまで思ってましたから。あの日、ずっと主人公感があったんですよ。オープニングV(TR)でも、最後、僕の「漫才やるしかなかった」っていうセリフで締めくくられてたりして。俺、主人公やん、って。
根建:たまたま使われただけだからな。