国内

82歳の麻生太郎・副総裁に続き、84歳の二階俊博・幹事長も 自民党を揺るがす実力者「ドミノ引退」の可能性

84歳の二階俊博・幹事長も?(時事通信フォト)

84歳の二階俊博・幹事長も?(時事通信フォト)

 麻生太郎・自民党副総裁が引退の意向を固めたという情報が流れている。麻生氏の後継者と自他共に認める長男の将豊氏は、いつでも総選挙に出馬できる準備が整っているという。政界では、どれほどの実力政治家でも、「引退」が決まった途端にたちまち力を失っていく。

 かつて郵政選挙に大勝して自民党内に圧倒的な力を持った小泉純一郎・元首相でさえ、「総裁選不出馬」を表明した途端、現職首相のうちに求心力が低下して後継者争いが激化した。

 政界実力者と呼ばれた野中広務・元幹事長も政界引退を表明すると急速に力を失い、野中氏が仕切っていた自民党最大派閥の橋本派も東京地検特捜部の日歯連闇献金事件【※】捜査を受けて壊滅的打撃を受けた。

【※2001年に都内の高級料亭で野中氏を含む旧橋本派の政治家らが日本歯科医師連盟(日歯連)から1億円の小切手を受け取ったが、政治資金として届け出をしなかった闇献金事件(2004年に発覚)。村岡兼造・元官房長官らが逮捕され、有罪判決を受けた】

 政権を一手に支えてきた麻生氏の引退が秒読みとなること自体が、岸田首相の政権基盤に大打撃となるのは間違いない。

 政治評論家・有馬晴海氏が語る。

「麻生さんは文字通り岸田政権の大黒柱。副総裁として党内に睨みを利かせ、政策面では前財務大臣として岸田政権の予算バラマキを財務省に認めさせてきた。外交もそうです。

 とりわけ岸田派、麻生派、茂木派の主流3派体制は麻生さんの存在でなんとか持っている。その麻生さんの引退が見えてきて力を失えば、主流3派体制は崩壊に向かう。麻生派では総裁候補の河野太郎・デジタル相と麻生さんの義弟の鈴木財務相との跡目争いが予想されるし、次の総裁選を狙っている茂木幹事長は麻生さんという重しがなくなるとわかれば首相に反旗を翻しやすくなる。最大派閥の安倍派でも、有力な次期会長候補の萩生田光一・政調会長が首相の政策に批判を強めており、来年の総裁選に向けて自民党内で反岸田の動きが加速するのは間違いないでしょう」

 それに拍車をかけるのが自民党実力者の引退ドミノだ。

関連キーワード

関連記事

トピックス

ブラジルを公式訪問している佳子さま(写真/アフロ)
佳子さま、外交関係樹立130周年のブラジルを公式訪問 子供たちと笑顔でハイタッチ、花柄のドレス姿も 
女性セブン
「寂しい見た目」の給食に批判が殺到(X /時事通信フォト)
《中国でもヤバい給食に批判殺到》ラー油かけご飯、唐揚げ1つ、「ご飯にたまご焼きだけ」と炎上した天津丼…日本・中国で相次ぐ貧相給食の背景にある“事情の違い”
NEWSポストセブン
来来亭・浜松幸店の店主が異物混入の詳細を明かした(右は来来亭公式Xより)
《“ウジ虫混入ラーメン”が物議の来来亭》店主が明かした“当日の対応”「店舗内の目視では、虫は確認できなかった」「すぐにラーメンと餃子を作り直して」
NEWSポストセブン
家出した中学生を自宅に住まわせ売春させたとして逮捕された三ノ輪勝容疑者(左はInstagramより)
《顔面タトゥーの男が中学生売春》「地元の警察でも有名だと…」自称暴力団・三ノ輪勝容疑者(33)の“意外な素顔”と近隣住民が耳にしていた「若い女性の声」
NEWSポストセブン
山本賢太アナウンサーのプロフィール。「人生は超回復」がモットー(フジテレビ公式HPより)
《後悔と恥ずかしさ》フジ山本賢太アナが過去のオンラインカジノ利用で謝罪 「うちにも”オンカジ”が…」戦々恐々とする人たち
NEWSポストセブン
親日路線を貫いた尹政権を「日本に擦り寄る屈辱外交」と断じていた李在明氏(時事通信フォト)
韓国・李在明新大統領は親中派「習近平氏の接近は時間の問題」、高まる“日本有事”リスク 日米韓による中国包囲網から韓国が抜ける最悪のケースも
週刊ポスト
田中真一さんと真美子さん(左/リコーブラックラムズ東京の公式サイトより、右/レッドウェーブ公式サイトより)
《真美子さんとの約束》大谷翔平の義兄がラグビーチームを退団していた! 過去に大怪我も現役続行にこだわる「妹との共通点」
NEWSポストセブン
異物混入が発覚した来来亭(HP/Xより)
《「来来亭」の“ウジムシ混入ラーメン”動画が物議》本部が「他の客のラーメンへの混入」に公式回答「(動画の)お客様以外からのお問い合わせはございません」
NEWSポストセブン
金スマ放送終了に伴いひとり農業生活も引退へ(常陸大宮市のX、TBS公式サイトより)
《金スマ『ひとり農業』ロケ地が耕作放棄地に…》名物ディレクター・ヘルムート氏が畑の所有者に「農地はお返しします」
NEWSポストセブン
6月9日付けで「研音」所属となった俳優・宮野真守(41)。突然の発表はファンにとっても青天の霹靂だった(時事通信フォトより)
《電撃退団の舞台裏》「2029年までスケジュールが埋まっていた」声優・宮野真守が「研音」へ“スピード移籍”した背景と、研音俳優・福士蒼汰との“ただならぬ関係”
NEWSポストセブン
小室夫妻に立ちはだかる壁(時事通信フォト)
《眞子さん第一子出産》年収4000万円の小室圭さんも“カツカツ”に? NYで待ち受ける“高額子育てコスト”「保育施設の年間平均料金は約680万円」
週刊ポスト
清原和博氏は長嶋さんの逝去の翌日、都内のビル街にいた
《長嶋茂雄さん逝去》短パン・サンダル姿、ふくらはぎには…清原和博が翌日に見せた「寂しさを湛えた表情」 “肉体改造”などの批判を庇ったミスターからの「激励の言葉」
NEWSポストセブン