悲願の「アレ」に向かって阪神が突き進んでいる。8月16日、13年ぶりとなるマジック29が点灯すると、その後も延長戦を制すなど順調に数字を減らしている。2005年以来のリーグ優勝が現実味を帯びてくるなか、一部では“バブル”も起きているようだ。トラ番記者が言う。
「優勝は9月17日からの甲子園でのDeNAとの2連戦、あるいは同じく甲子園での9月20日からの巨人戦(2連戦)あたりになるのではないかと予想する声が多い。このあたりを中心に、試合のチケットがオークションサイトで高騰しているのです。
(8月22日時点で)甲子園と京セラドームでの主催試合は残り16試合あったが、ビジター席以外は完売というなか、8月22日の京セラドームでの中日戦のネット裏(7000円)が1万6500円で落札され、9月18日の甲子園でのDeNA戦はライト外野2連席(2400円×2)が3万7000円で落札されているのが確認された。プラチナチケットと化している様相です」
阪神戦のチケットを巡る状況は、例年とは大きく違っているのだという。ベテランジャーナリストはこう話す。
「大阪でチケットを扱っている業者の情報によれば、今年は異例の動きになっている。例年に比べて、出回っている阪神戦のチケットが著しく少ないというのです。基本的に業者などに出回るチケットの多くは年間指定席で、席を持つ人が行けない試合のチケットを回そうとするわけですが、そうした流れで業者に持ち込まれる数が激減しているとみられています。
つまり、業者を通じて融通先を探さなくても、周りに球場に行きたいファンがわんさかいるということ。岡田彰布監督のもとタイガースが好調を維持し、逆転勝ちや延長でのサヨナラ勝ちも多くてファンが楽しめているのでしょう。業者やオークションサイトに出回るチケットが少ないことが、価格高騰に拍車をかけている構図です。
また、過去の傾向を振り返ると、ナニワの阪神ファンはしっかりしているというのか、早い段階で優勝が決まりそうな時期のチケットを抑えるということをしない。マジックが1ケタになったあたりで、星勘定を見定めてピンポイントで買うパターンが多いのです。今年はただでさえ出回るチケットが少ないなか、マジックが1ケタになったりすれば、さらに値が上がるのではないか」