中国紙「中国青年報」のアンケート調査によると、中国の若者たちの最大の悩みは男女を問わず「恋愛の仕方が分からない」ということであることが明らかになった。
アンケート調査対象者は、年齢が23歳から38歳までの交際相手のいない男女2004人で、内訳は男性が45.9%、女性は54.1%。
その大半は交友関係が狭く、家にこもるのを好み、異性との交際経験がなく、他人と気さくに話すのが苦手ということで共通している。その結果、恋愛のチャンスがほとんどなく、親から結婚のことを聞かれても答えられず、1人で悶々としているというのだ。
そんな悩みの解決策として、58.7%の人が中国共産党傘下の青年組織である中国共産主義青年団(共青団)などで男女の交流イベントを開催してほしいと回答した。また全体の48.2%は大学が「恋愛課」を開設して、交際に至る手助けをしてほしいと望むなど、恋愛まで党や大学が関与してほしいと考えていることが分かった。
このような背景には、中国の大学生は現在、就職が難しい「氷河期」の真っ只中に置かれ、好条件の職を得るためには、勉強に励みいい成績をあげなまなければならないことや、何とか就職できても仕事のノルマがきつくて、交際の時間がとれないなどの切実な悩みを抱えていることがあるようだ。
中国では2010年ごろまでならば、若者は大学卒業後の就職にも困らず、社会に出ており、異性と知り合い結婚するのがごくありふれていた。しかし、いまは就職難を乗り越えようと修士課程や博士課程にまで進学する若者が多く、学業を終える頃には30歳近くになってしまうため、さらに出遅れてしまうケースも多い。
こうした若者を取りまく中国特有の社会事情も若者の恋愛下手に拍車をかけているようだ。