球界を揺るがせた問題に、ようやく1つの区切りがついたようだ。9月4日、西武ライオンズは知人女性への強制性交の疑いで書類送検され、嫌疑不十分で不起訴処分となった山川穂高(31)の無期限の公式試合出場停止処分を発表した。
ホームページ上で、西武ライオンズの奥村剛代表取締役社長は「検察庁の判断としては不起訴処分となりましたが、球団として今回の事態を重く受け止め、本人の猛省を促すべく、上記の処分といたしました」と謝罪。
山川はお詫びの言葉を述べた上で、「捜査機関には、当初より事実をお話させていただき、全面的に捜査に協力してまいりました。今般、不起訴と判断されましたが、そもそもの主たる原因は、わたしがプロ野球選手という立場をわきまえずにした行動が招いたものであり、深く反省しています」と綴った。
ここで気になるのが、過去の“無期限出場停止”はどの程度で解けているのか、という点だ。1998年には巨人のバルビーノ・ガルベスが7月31日の阪神戦で審判にボールを投げつけるなどして、球団が処分を下したが、翌年は開幕投手として復帰。2000年には西武の松坂大輔が無免許運転・駐車違反でシーズン終了日に書類送検され、球団は無期限の野球活動停止と自宅謹慎の処分を発表した。しかし、1か月足らずでボールを使った練習を再開している。
「球団が選手やコーチを“無期限出場停止”とする場合、本人の反省度はもちろん、世論の反応も見ている。ガルベスの時は長嶋茂雄監督が丸坊主にしてケジメをつけていた。当時は巨人戦のナイター中継が地上波で毎試合放送され、視聴率20%を記録していた時代。巨人ファンからガルベスは解雇すべきという声もほぼ上がっていなかったように思います。松坂は当時2年目で “球界の宝”として、日本プロ野球選手会が早期処分解除の嘆願書を出したほどです。そのため、すぐ解除になった」(ベテラン記者。以下同)