18年ぶりのアレ(リーグ優勝)が見えてきた阪神。岡田彰布監督(65)が“最後の宿題”として頭を悩ませているのがサトテルこと佐藤輝明(24)だ。
昨季はチームで唯一全試合に出場し、打率.264、20本塁打、84打点とチームトップレベルの成績を残したが、今季は打率.239、15本塁打、62打点(8月29日時点)と伸び悩む。スポーツ紙記者が語る。
「1番、2番やクリーンアップ、加えて守備位置まで固定し、打順やポジションに応じた仕事をさせるのが岡田監督の目指す野球ですが、今季は開幕から佐藤を5番・サードで固定できなかった。6月にはなかなか調子が上がらない佐藤を二軍に落としたり、5番だけでなく6番を打たせてみたりと起用法に悩んでいる印象です」
阪神が18年ぶりの優勝を掴むには、チームに勢いをもたらす佐藤の豪快なバッティングが欠かせないはず。精彩を欠く優勝のキーマンをどう扱えばよいか。岡田監督のオリックス時代のチームメイト・藤井康雄氏が語る。
「本来のスタンスが狭い打撃フォームに戻すなど工夫は見られますが、少し時間がかかりすぎた。スーパースター並みの潜在能力は誰もが認めるだけに、岡田監督も5番で使いたいでしょうが、状態が悪いのであれば、6番に固定するのも手です」
ヤクルト、巨人、阪神で4番を打った広澤克実氏も「意外性が重視される6番、7番で打たせるのが最適」としたうえで、こんな大胆な提言をした。
「むしろ昨年までは守ることの多かった外野でのポジション固定も検討すべきでしょう。佐藤の三塁守備はやや不安定ですが、足腰が強くて強肩なので本来は外野に定着させたほうがいい選手なんです。
ただし彼のスター性を考えると、球団としては花形のサードで使いたいでしょうから、悩ましいでしょうね」
優勝に向けた最後のピースがピタッとハマれば、おのずと結果はついてくるはずだ。
※週刊ポスト2023年9月15・22日号