長らく芸能界に身を置き、人がうらやむ俳優夫婦となってからも、菅野美穂(46才)には浮ついた様子はない。夫がドラマ史に残る大作のために家を空け、主演作品の撮影を控えても「母業」にひたむきに取り組んでいる。
10月スタートのドラマ『ゆりあ先生の赤い糸』(テレビ朝日系)で、菅野美穂が2年ぶりに地上波ドラマの主演を務める。
「8月下旬に撮影がスタートしました。菅野さんは小学生の長男と幼稚園の長女の2人のお子さんの子育て中。最近は、ママさん女優のために撮影を前倒ししたり、時短撮影をしたりすることがありますが、今作はそういった“配慮”のないスケジュールで制作が進められています」(テレビ局関係者)
菅野が演じるのは、突然要介護状態となった夫と、その夫の“彼氏”と“彼女”とその隠し子たちとの同居、さらに嫁姑問題などを泥臭くも痛快に乗り越えていく主婦だ。奇想天外な設定だが、「地味でタフで明るく、かっこよく生きる」がモットーの主人公は、仕事と子育てに奔走する菅野のキャラクターに重なる。
菅野は堺雅人(49才)と2013年に結婚。芸能界のビッグカップルだ。
「菅野さんは自分たちで家事や子育てをやりくりしたいと、結婚当初から夫婦で話し合っていたそうです。これまでも、お互いの仕事が重ならないよう調整をしていました」(前出・テレビ局関係者)
だが、結婚10周年になる今年は、夫婦にとってチャレンジの年となった。堺は現在、ドラマ『VIVANT』(TBS系)に出演中。2月にクランクインすると、地方のみならず長期の海外ロケで家を空けることが多かった。
「3月には愛知、4月からは島根、5月からは海を越えモンゴルで2か月間、異例の長期ロケが行われました。その間は、菅野さんがワンオペで育児を担当していました。堺さんは帰国後に、“こうして俳優としての仕事が続けられるのは、家族の理解があってこそ”と家族への感謝を口にしていました」(前出・テレビ局関係者)
『VIVANT』は間もなくクライマックスを迎えるが、堺が正念場を乗り越えたと思ったら、今度は菅野の撮影が本格化する。「夫婦連続主演」は、これまで数多くの作品に出演してきた菅野と堺にとっても、大きな負担となるようだ。
「それでも、菅野さんとしてはなるべく自分たちでという思いがあるようです。堺さんも菅野さんの子育て論に理解を示し、積極的に育児をしています。今回、菅野さんが時短撮影を選ばなかったのは、堺さんの撮影が一段落し、育児を任せることができるからのようです」(芸能関係者)