「女性ならではの感性、共感力を充分発揮していただきながら、仕事をしていただくことを期待したい」──9月13日、改造内閣の発足の記者会見で、岸田文雄首相はそう述べた。今回、過去最多5人の女性閣僚が起用され、岸田氏が「女性活躍」に本腰を入れたことが伝わってきた。
「岸田首相の発言は、2005年の上皇さま(当時は天皇陛下)のお誕生日に際する会見での発言を意識しているように思え、根本的な皇室制度改革、つまり女性皇族についての変革を、いよいよ打ち出そうとしているようにも聞こえました」(政治ジャーナリスト)
2005年は、政府が「女性・女系天皇」実現の方針を打ち出していた時期だ。上皇さまは会見で、皇室の中で女性が果たしてきた役割について問われ、次のように答えられた。
「女性皇族の存在は、実質的な仕事に加え、公的な場においても私的な場においても、その場の空気に優しさと温かさを与え、人々の善意や勇気に働きかけるという、非常に良い要素を含んでいると感じています」
これまでも、皇族数の確保のためには、女性皇族の“活躍”が必要だと叫ばれてきたが、一向に議論は進んでいない。現在、天皇家の愛子さまをはじめとする女性皇族は、結婚により皇室を離れるという非常に不安定なお立場だ。国民の念頭にある「愛子天皇」を実現させるならば、年末までに一気に事態を進ませる必要がある。今回の内閣改造はその布石なのだ──。
学習院大学4年生の愛子さまのご動静が、にわかに活発になっている。この夏休みに愛子さまが熱心に取り組まれたのは、卒業論文だという。
「鎌倉時代を代表する歌人の直筆の書を見るために博物館を訪問されたり、調べ物をされたりしているようです」(宮内庁関係者)
ことさら注目を集めたのは、4年ぶりの那須御用邸でのご静養だった。
「愛子さまは髪をばっさりと切られ、若かりし頃の雅子さまを彷彿とさせるボブカットに。グリーンの小花柄のワンピースや、『GU』のネイビーのワンピースなど、そのファッションも注目されました」(皇室記者)
ご静養から戻られると、翌々日の9月7日には、皇室の重要な事柄を審議する皇室会議のメンバーを選出する「皇族議員選挙」で、立会人を務められた。宮内庁長官によれば「ご身位などを総合的に勘案して愛子さまにお願いし、ご快諾いただいた。私がお願いしました」という。
「愛子さまのお立場が、皇族方のなかでも上位であることの証左でしょう。両陛下は『よい経験だった』と話されていたそうです。さらに、悠仁さまがコロナに感染されたことが報じられると、愛子さまがその容体を気にかけられているということも明かされました」(前出・宮内庁関係者)
今夏は、ご学友とも充実したお時間を過ごされていたようだ。『週刊女性』(9月19日発売)によれば、愛子さまは男女3人ずつの6人組で都内の遊園地へ“お忍びデート”に出かけられたという。成人されて以降、愛子さまは「学業」を理由にお出ましを控えてきたが、状況は変わりつつある。
「愛子さまの優秀さやお人柄のよさはおのずと伝わってきます。ご活動により注目を集めれば、どうしても『愛子天皇』を期待する声が高まってしまいますから、これまではあえて露出を控えてこられた側面があったのでしょう。
そのような状況のなかで、愛子さまのお姿を拝見する機会がこの夏は格段に増えました。以前にも増して愛子さまへの期待は高まるばかりです。政治の側は、国民の思いに応えるべきではないでしょうか」(前出・皇室記者)